小ネタ

[妹]
さっき古道具屋で買ったこの魔法の水晶玉、店主曰わく、見つめていると催眠術にかかる代物だそうだ。やたらと胡散臭いが
見てたら頭がぼうっとしてきたから多分本物だ。うん、本物に違いない。でなけりゃ散っていった諭吉さんが浮かばれん。
「ただいま〜!お兄ちゃん帰ってるの〜?」
お、丁度いいところに妹の雪が帰ってきた。高校生にもなって未だに俺に懐いているなかなか可愛いヤツだ。兄としてはそろそろ
男友達の一人も連れてきてほしいと思っているのだが今のところその様子もないのでちょっと不安だが。
『雪が欲しければ俺を倒して奪い取るがいい!』と相手の男に叫ぶという夢が叶うのはいつになることやら。
「おかえり。ところでこれを見てくれ。こいつをどう思う?」
「わあ、水晶玉だね〜?これどうし…た……の…」
雪の目が虚ろになっていった。腕はだらりと垂れ下がり、鞄が床に落ちる。試しに頭を撫でてみたが反応はない。
ふむ、どうやら本物らしい。ならば次だ。催眠術というのを試してみよう。店主曰わく水晶玉を見せている間に言葉を掛ければ
それが暗示となり、水晶玉を隠せば催眠状態は解けるらしい。

「雪、今から俺が言うことには正直に答えること。いいな?」
「はい…」
本当にかかってるみたいだ。もし本当に催眠術にかかってるなら、普段のコイツが答えなさそうなことも答えるはず。
そうだ、お袋が言うには、前に俺が貸したCDをコイツは割ってしまったらしい。よし、自白させてみるか。
「雪、俺に隠してることあるだろ」
「はい…」
「なんだ?正直に、全部言ってみろ」
これが答えられたら本物だ。俺が知らないことも答えたら尚良し。
「お兄ちゃんが好き…」
はい?今なんと?
「小さい頃からお兄ちゃんが好き…お兄ちゃんに私の初めてを」
「待て!」
ゼンマイの切れた人形のようにそのままピタリと止まった。
落ち着け、落ち着け俺。聞き間違いか勘違いかもしれん。よし。
「…続けて」
「…私の初めてを奪ってほしい…毎晩お兄ちゃんに抱かれること想像してオナニーしてるの…お兄ちゃんがお風呂に入る時に
脱いだパンツの匂い嗅ぎながらオナニーしてるの…お兄ちゃんがオナニーした夜はお兄ちゃんの部屋のゴミ箱のティッシュを」
うわああああぁぁぁぁぁ!!

…気がつくと俺は涙を流しながら裸足のまま街を疾走していた。

[夏海]結構な距離を全力疾走してしまったせいか、足が痛い。主に裏が。
靴を調達したいところだが流石にあの状況だ、財布など持ってくる余裕など当然ない。今持ってるのはこの水晶玉だけだ。
…水晶玉?そうだ、これを使ってお願いすりゃいいんじゃないか。道行く人の靴を奪うのは流石に気がひけるが誰かの家で頼むなら
ありだろう。適当な家を探そうとしたその時。
「あれ?アキラじゃん。何してんの?ってなんで裸足なのよ?」
げ。嫌な奴に会った。コイツは夏海。結構美人でスタイルもいいが、反面かなり暴力的な女だ。挨拶代わりに殴る蹴るは日常茶飯、
最近は飛び蹴りなんかも使うようになった。おかげで毎日どこかが痛い。傷や打撲にならないのが不思議なくらいだ。
普段なら間違いなく会いたくない奴だが状況が状況だ。水晶玉を…
「事情は知らないけど、靴貸そうか?兄貴のなら入ると思うし」
あれ?まだ水晶玉使ってないよ?
「ついてきて。私の家この近くだから。」
「あ、ああ…」
怪しい。怪し過ぎる。普段のコイツならこんなに親切じゃない。だがここで何か言おうものなら間違いなく蹴りが飛んでくる。
俺はおとなしくついていくことにした。

「ここよ。さ、上がってって。お茶ぐらいなら出すよ」
これはチャンスだ。実はここに来るまでの間考えていた。今日こそ日頃の復讐をする絶好の機会ではないか、と。
今までならまず不可能だったろうが今の俺には水晶玉がある。…大丈夫、大丈夫だ、俺はできる子だ。

部屋に上がらせてもらい、小一時間世間話に興じていたが、そろそろ行動に移すとしよう。俺は水晶玉を夏海の目の前に持っていった。
「夏海、これを見てくれないか」
「水晶?…あれ……な…に…」
雪の時と同じように虚ろな目になり、手がだらりと垂れ下がる。試しに頬をぺしぺし叩いてみたが、反応はない。
「夏海、聞こえるか?」
「はい…」
「今日一日俺の命令には絶対服従すること。但し服従するのは体だけで意識はそのままだ。わかったか?」
「はい…」
水晶玉を夏海の視界から外して床に置くと、夏海の目に光が戻ってきた。
「夏海?」
「……ん…あ、ごめん、なんかボーっとしてた。何?」
「夏海、命令だ。ゆっくりと服を脱げ」
「は…?突然何の冗談…え?なんで手が勝手に!?」
成功だ。驚いた表情はそのままに、夏海の体は命令通りゆっくりと服を脱ぎ始めた。

セーターを脱ぎ、ブラウスのボタンを外して前を開くと、大きく形の良い胸が露わになった。手は続けてブラジャーを外そうと背中に回る。
「待て。下着はそのまま。」
夏海の体はブラジャーから手を離して立ち上がり、今度はジーンズに手をかける。因みに夏海の顔は先程までの表情のまま
硬直している。ちょっと面白い。
やがて下着姿になった夏海は…俺に掴みかかってきた。マズい、命令が終わったから自由になったのか!?
「ちょっとアキラ!あんた一体…」
「気をつけ!」
夏海の体が直立不動で静止する。やれやれ。…ふむ、こうして見ると夏海はやはりいい体をしている。では次に進もうか。
「ゆっくり下着も取って全裸になれ。脱いだらまた気をつけ、だ」
夏海の手がホックを外しブラジャーを取ると、圧力から解放された乳房がまろび出、同時に可愛らしい乳首が目に飛び込んでくる。
毎日顔を合わせいる子の何も着けていない胸を拝むという、どこか非現実的な気さえするこの状況に俺の股間は既に興奮状態だった。
そんな俺に構わず手はパンツに掛かり、ゆっくりと下がっていく。徐々に見える面積を増やしていく薄めの陰毛がやけに扇情的だ。

「で、次はどうする気よ」
全裸で直立不動の夏海が、怒りか羞恥か顔はおろか首筋まで真っ赤にして俺を睨んでいる。
「そうだな…オナニーショーでも見せてもらおうか」
「な…!」
表面上、俺は冷静に振る舞ってはいるが股間の興奮は俺の理性を確実に狂わせていた。でなければこんな命令はしない。…多分。
「やったことない、ってことはないだろ?ベッドに座って、いつもやってるようにやってくれ」
「いつもって程してるわけじゃ…」
言葉とは裏腹に、体はベッドに向かう。ベッドに腰掛けそのままごろりと横になると手を足の間に滑り込ませた。所謂胎児のポーズだが
手が動き出した今、その様相は胎児とは程遠い。
「…ん……」
行為に没頭してきたのか、程なく夏海の呼吸に艶が混じり始めた。
「ねぇ…いつまで続ければいいの…?」
「無論、イクまで。ところで夏海、よく見えないから仰向けになって足を開いてくれ」
「……後で絶対殺す」
俺を睨みながらも仰向けになり、足はゆっくりと開かれていく。そして夏海の秘部とご対面。割れ目と呼ぶには未成熟だが、
スジと呼ぶには憚られるそれは湿り気を帯び、得も言われぬ淫靡さを醸し出していた。

暫くはじっくり眺めるだけだったが、その内に知的好奇心が湧き上がってきた。そして気が付けば
「やぁっ、やめてぇ!」
…指を挿れていた。
じっとりと濡れていた中は暖かく、そして侵入者を阻むかの如く締め付ける。
「ねぇ…お願いだから抜いてよぉ…私、まだなんだからぁ…」
確かに指で処女喪失は流石にやりすぎだ。なので、深く入らないように注意して前後に動かすことにした。
「ひ!や!あ!あぁ!」
先程まで吐息混じりだった夏海の声が甲高くなり、動かす度に声を張り上げる。
「ん…!もう…動かさ…ないで…!」
そろそろ限界が近いのかもしれない。ふと、何故かこの状況で、一つの疑問が頭をよぎった。
「夏海、いつもオナニーしてる時は何を想像してるんだ?」
「ん…!はぁ…言えるわけないでしょ……ん!」
だろうな。ならば命令だ。
「言え」
「ア…アキラ…」
え?
「アキラとキスしたり、触られたり、エッチすることを、想像してるの、アキラと一緒に、気持ち良くなる、想像してるのぉ!
やぁっ!もう、もうダメェ!」
指がキュッと締め付けられる。どうやらイッたようだ。だが俺の心中はそれどころではない。

事が終わって夏海はぐったりとし、そして一方俺は暫しの間呆然としていた。
「…最悪」
我に帰って声の方を見ると、夏海が体を起こしていた。ヤバい、キレてる。殺される。命令しようにも恐怖のあまり声が出ない。
夏海はゆっくりと近付いてきた。そして俺の顔を両側から押さえ…
「ん…」
キスをした。
「…最悪だけど…告白は告白だから…返事、考えておいてね」
「あ、ああ…」
混乱しきった俺の頭ではそう答えることしか出来なかった。
その直後、「今まともにアキラの顔見られないから」と俺は家を追い出されてしまった。
…あ。靴借りるの忘れてた。

翌朝会った夏海は、至って平然として、いつもと変わらない様子だった。だが、この日を境に暴力はなくなった。
後日理由を聞いてみたところ、「もう必要なくなったから」という返事が返ってきたのだった。

[バレンタイン]「お兄ちゃん、入っていい?」
「いいよ」
扉越しに聞こえた声に答えると、片手を後ろに隠した雪が部屋に入ってきた。何を持っているかは言わずもがな、だが。
「お兄ちゃん、はい、バレンタインチョコだよ」
「あぁ、ありがとう」
チョコを俺に渡した雪は、ちょこんと座り期待に満ちた目で見上げてくる。「早く食べて感想聞かせて」という意味だ。
今までなら一口食べ、笑顔で美味いと言うことでバレンタインは恙無く終了する。だが…今年は違う。雪の告白を聞いてしまった以上、
これは間違いなく本命チョコ。つまり想いのこもった何かが入っているかも知れないということだ。それは目に見える物とは限らない。
例えば粉状の物なら、例えば微量の液体なら、俺に気付かれることなく食べさせることも可能だろう。…この推測が偏見と思い込みに
満ちた迷推理であることには薄々気付いている。
俺はチョコを置き、代わりに水晶玉を手に取った。
「雪、ちょっとこれを見てくれ」
「えっ、なんで食べ…て……」
水晶玉を雪の目の前に持っていくと、以前と同様に、雪の目が虚ろになり腕はだらりと垂れ下がる。

「雪、このチョコが出来るまでの過程をここで再現してくれ」
雪は俺の言葉を聞くと立ち上がり動き始めた。買い物袋を開けチョコを取り出し封を切る動き。さながらそれはパントマイムそのもの。
テキパキとした動きでありながらも反面、目が虚ろなのがやけにシュールだ。続いて雪は万歳をしながら背伸びをした。頭上の棚に
収納してある調理器具を取ろうとしているのだろうか。片足でバランスを取りつつ懸命に腕を伸ばす様が妙に可愛い。
やがて目的の物が取れたのか、腕を下ろし安堵の表情をとると、チョコを切り刻んでいるのだろう、手を規則的に上下させ始めた。

チョコ作りも淀みなく進み、異物混入等の様子もない。気が付いたことといえば将来雪が可愛い奥さんになれそうだということと、
そんな雪を飽きもせず見続ける俺が間違いなくシスコンだということぐらいだ。
型にチョコを流し込み、一息ついた雪はボウルに残ったチョコを指ですくい口に運ぶ。口元に満足げな笑みを浮かべ胸を張るあたり、
いい出来だったらしい。更に2回3回と指が口とボウルを往復する。が、何回目かに指をくわえた時、雪はその動きを止め俯いた。

雪のその姿は物思いに耽っているように見えた。そして次に雪が見せた動きは俺の予想を遥かに上回っていた。
「…ん……」
くわえていた指をしゃぶり始めたのだ。人差し指を先からくわえ、ゆっくりと第2関節まで含む。そして指先を残して口から出すと
またゆっくりと指を口に差し込む。何度も繰り返し時に舌で指の腹を舐め時に優しく甘噛みする。
「…はぁ……ん…ん…あ……」
雪の声に艶が混じり始めた。見れば反対の手はスカートの中に潜り込み、口を出入りする指とは対照的に忙しなく動いている。
「…ん…あ…はぁ…」
雪の膝が震え始める。最初は堪えていたが直にその震えに逆らわず足の力を抜き、そのままその場に尻餅をついた。…白だった。
力無く足を開き、楕円の染みを作った白いパンツが目に飛び込んでくる。その楕円を指がなぞり、その度に色気を帯びた吐息を漏らす。
「…ん……んぐ……」
口内を行き来する指が3本4本と増え、舌も指先を重点的に舐めたり、下から舐め上げたり、指を口に頬張ったまま舌を動かしたりと
変化に富んだ動きに変わる。
「…はぁ…お兄ちゃん…太いよ…」
すまん…俺のはそんなに太くない。

「…はぁ……はぁ…」
不意に雪の手が止まった。終わったか?…と思ったのも束の間、雪は立ち上がり、両手をスカートの中に入れるとパンツを足元まで
一気に下ろした。パンツを脱ぎ捨てると再びしゃがみ込み、今度はそのまま寝転び足を開く。雪の小さな体躯に似つかわしい、薄い毛と
開きかけた成長途上の可愛らしい女性器がそこにはあった。だがそれは先程までの行為によって溢れんばかりに濡れ、似つかわしくない
色気を漂わせる。
「ん…!」
雪は両手を股間に持っていくと、片手は割れ目をなぞりもう片方の手はクリトリスを弄り始めた。
「ん…!く…!」
時折ビクッと体を震わせ伝わる刺激に抵抗するかのように身を捩る。
「…ん…!お兄…ちゃん…!もっと…!」
雪の脳内で俺は何をしているんだ。などという俺の考えを余所に、雪の手は激しさを増す。クリトリスは抓られ引っ掻かれ雪はますます
身を捩らせる。割れ目には指先が入り込み、上下に動かされる度に雫が勢い良く飛び散る。
「んん…!お兄ちゃん…!お兄ちゃん…!あぁぁ…!」
ビクン!と大きく震え体を丸めた。どうやらイッたらしい。雪は肩で息をしながらゆっくりと体を弛緩させていった。

暫しの後、雪はゆるゆると立ち上がり、チョコ作りを再開した。といっても後は冷やしてラッピングするだけのようだが。

結局、最後の最後まで雪の行動を見守った俺は、動きの止まった雪に「チョコを俺に渡し感想を聞いた後部屋に帰ってオナニーした」
という偽の記憶を植え付け、部屋に帰らせた。
後に残ったのはチョコと、先程脱ぎ捨てられた湿った白いパンツ。
俺はとりあえずチョコを食べ、パンツをポケットにねじ込むと、玄関に行き靴を履いた。そして…

うわああああぁぁぁぁぁ!!

…俺は街を疾走した。

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