師弟の絆
- はい…近頃、彼女が変なんです。
彼女とは幼なじみで、最初は恋とか考えられなかったんですが
友人達のお陰もあり、次第に意識するようになって
卒業と同時に付き合い出して、友人達の行く学園とは違うここにも
知り合いは彼女だけですが、この学園へと一緒入学したんです。
クラスこそ違ってしまいましたが、その分は二人で過ごす時間を大事にして
頻繁にデートしたりと、新しく出来た級友達みんな公認の仲だったんです。
それが最近、ギクシャクしだして…
彼女はテニス部に入って居るんですが…いえ、正確には
そこのコーチに無理矢理入部させられたらしいんです。
そのコーチ──鳩胸コーチとか言う奴がが厳しいらしく
男と遊んでる暇が有るなら練習をしろ!って人らしくて
二人で逢う時間も取れなくなり、ほとんどデートも出来て無いんです。
なのに…彼女も嫌がっていたのも最初の時期だけで、最近じゃ
そのコーチに全幅の信頼を寄せてるみたいで、恋人の僕よりもコーチの肩を持つようで
彼女はいったい、どうしてしまったのやら……
+−+−+−+−
- 私は緒荷ひろみ、この学園に入学したての一年です!
卒業と同時に付き合い出した幼なじみの彼と、青春を満喫するぞー!
と、思って居たら…阿丁(あちょう)夫人とか言われている綺麗な上級生に呼び止められ
テニス部に強制入部させられたんです。
この件は鳩胸とか言うコーチが決めたとかで、断ろうとしたんですが
部員の方々に囲まれて色々と言われながらコーチの言葉を聞いている内に
何だか分からなくなって入部してしまいました…
私の担当コーチはその人で、鳩胸と言う名前らしいです。
背は低く太った体にジャージ姿、上半身はランニングシャツで
そこから見える隆起した胸板には、胸毛がモジャモジャ…
目付きもサングラスをしていてよく分からないんですが、なんかイヤラシイ感じ
肌は脂がテカるみたい…なんでこんな人にコーチをして貰わないとイケナイのか
毎日テニス部に行くのが憂鬱で、サボる事も考えたんですが、それは
何故かしたく有りませんでした。
負けず嫌いな気持ちが、それを許さなかったのかも知れません。
- 最初の練習は、おお振りとかいう漫画でも紹介されている…らしい、瞑想です。
なんでもα波を自分でコントロールし、反射を鍛えて身体に覚え込ませるらしいです。
胡散臭いと思いつつも、鳩胸コーチの指示するままに眼を閉じ普段の感じとは違う
α波が出ているような…不思議な感覚を研くうち
段々とその間隔が長く、深くなっていくようでした。
何回もするうち、自分ではワカラナイのですが
コーチの声や合図だけで、眼を閉じてないのにα波を出せている…らしいです。
この瞑想をするのはいつも厳しい練習の後で、精神もクタクタで考えもロクに出来ないのも
心の保護機能が弱まり、余計な事を考えたりしなくて良いらしいです。
最初は辛いだけだった練習も、柔軟体操などで体も柔らかくなり
色々な場面で身体を使って球を拾ったり、返したりと出来るようにもなって
テニスが上達する手応えを感じるようになって楽しくなりだした頃でした。
たまに疲れて部室にも関わらず眠ってたりも有るけど、場所が部室だから
寝ているハズなのに余計に疲れてたり、衣服に部室の臭いが着いたのか
変な臭いがしたり…ちゃんと家で寝なきゃね!
- 最初はあんなに気持ち悪いイメージの有った鳩胸コーチなのに
なんだか、それは偏見だったのかな?と思うようになってきたような。
阿丁夫人とかもコーチをすごく信頼してるみたいだし、きっと指導が良いのね。
皆んな上達するために真剣だから、コーチに手取り足取り指導して貰ってる時や
コーチから居残り指導の声を掛けられただけで
上級生の方々は嬉しそうに頬を染めてるんだもの。
そんなコーチに集中指導されてる私って、かなり恵まれてるのかな?
この頃は基礎も色々と増えてきて、よく解らないのもやるようになってきました。
テニスは試合中、コートを走り続けるスポーツだから下半身は重要…とかで
開脚を全開で出来るように練習したり、態勢の維持バランスを強化する為に
足の指を柔軟に手の様に操れるよう、足の指で色々な物
極太マジックペンを摘んで持ち上げたり、折り紙を折ったり
足裏の感覚を上げる為にコンニャクを挟んで床に起たせ、それを
倒さずに挟んで摩り続けたりして、脚の筋が吊らないように慣らしたり
下半身強化の為に、括約筋──お尻の辺りを締めて生活するように言われたり…
どれも凄く大変です。
- 下半身の強化をしている所為か、なんだかお腹の奥の方が鈍く痛み
股間節もミミズ腫れになったかの様に痛みましたが、部外者である人達には
言っても仕方が無いので親や教師、彼にも部活での詳しい事は絶対に言わず
その事を先輩に聞いたところ『こなれてくれば、そのうち馴れる』らしいです。
早く馴れて、早く痛く無くなれば良いのに…
後、試合でのプレッシャー等に備えてメンタルケアの指導も受け始めました。
試合会場では観客に心を乱されて本来の力を出せなくなる者も多いとか。
そこで、室内での練習もするようになり、皆さんが下着姿で練習をしている事に
最初はビックリした私も、室内練習を始める為に下着になったものの
身体が思うように動かず模擬試合で散々な結果を出してしまい、コーチの言う通りでした…
最初はよく解らない練習も、コーチが熟慮の末に考案された物だと
改めてコーチに対する信頼が強まった気がします。
これからもコーチの指導に疑問など持たず、命令に従ってコーチの期待に応える…
それが成長への近道なんですね。
- 私も色々な特訓にも慣れ始め、コーチとの呼吸も合いうようになると共に
今までは悪くしか捉らえられなかった点も、違う風に思えるようになって来ました。
背が低く感じられたのも、コーチの偉大さに自分の小ささに気付くようになり
太った体も、コーチ自身の素晴らしい指導何のに支障も無いし
丸みを帯びた体からは、私達が畏縮しないようにとの優しささえ感じます。
ジャージ姿にランニングシャツだって
スポーツ指導にとって無駄な装飾をしない、シンプルな機能美と写ります。
シャツの上からでも分かる、隆起した胸板から覗く胸毛や肌のテカりなどは
コーチの男らしさを引き立てるアクセサリーに見えます。
目付きも、イヤラシイ感じなんて…私の自意識過剰だと恥ずかしいばかり。
そうコーチの事を考えるだけで、身体が反射でも起こしたように熱くなり
特に、以前には痛くてしょうがなかったお腹の奥な辺りが
キュウキュウと泣く様に、ドクンドクンと疼く様に…訴えかけてきてました。
- [この頃、コーチの事を考えると…02]
コーチとは恋人でも無いし、自分には幼なじみで愛を確かめあった仲の彼氏も居る。
それなのに、その彼とでさえ今だにBまでしか経験して無い私が
夢という想像の世界で、コーチとB以上の事をしているのを何度も見てしまう…
その場所は──部室や室内練習場だったり、教室や屋上だったり…
でも、それら全ては無理矢理では無くて、私が喜んでしているのだ。
コーチの命令の元、想像世界の私は自分が鍛えた身体を使い
コーチから指導を受けた練習の成果を披露するかのように
夢とはいえ、自分でも想像すらしなかった特訓の応用を始めだしました。
実際には見た事が無いので想像でしょうが、寝そべるコーチの立派な物を足で擦り上げたり
男性のアレを怯むどころが、うっとりとした様子で
口に含ませて貰えるお礼まで述べながら、した事も無いのに上手にしゃぶったり…
夢の中での私は、まるで全てが当たり前の如く奉仕をしていました。
夢の中の自分がする事を、その目線を借りて体験していた自分。
その記憶は、目が覚めた後も頭に強烈な衝撃として残り
コーチを思い出す度に、その想像された記憶が甦るのです。
- [この頃、コーチの事を考えると…03]
夢を見始めた当初は彼に対する罪悪感や、何故コーチ?などと考えて色々と悩みましたが
段々と言い訳を考えるようになりました。
『夢なのだから仕方が無い』『実際にはコーチと付き合っていないから浮気じゃ無い』
『彼は私が何かへと打ち込む事に否定的で、コーチや部活を辞めさせて
私を過度に束縛しようとしてる所為で、私があんな夢を見てしまう…』
『ドウセ夢ナンダシ、素直ニ身ヲ任セタリ、ソノ想像ヲ元ニ独リデ自分ヲ慰メルノハ悪ク無イ』
『全テハ誰ニモ迷惑ヲカケテ無イシ、モット自慰ヲシヨウ…』
──私はそう、考えるように自分で決めました…
それまでは殆ど興味の無かった自慰も、見始めてからは回数が多くなり
自宅での柔軟の後など、最近ではしないと不安なような…義務感のようにしてしまうのです。
その時に、最初は彼とのKissやB体験を思い出しながらするものの
妄想がエスカレートすると、夢でのコーチがした行為を思い浮かべながら同じ場所を摩り上げ
夢でのコーチに命令された事──コーチの前で嫌らしく服を脱いだり
自分がどう感じ、どう考えているかを告白しながら激しくイッてみせたり…
- [この頃、コーチの事を考えると…04]
眼を閉じながら、そこにコーチが居るかのようにするのです。
そして今日もまた、指導姿をを思い浮かべての柔軟運動でモヤモヤとして来ました。
自宅での自己復習時には着るように指示をされている
布地の少ない室内用の特別服──上が、臍は勿論、下乳まで見えそうな物で
下も、際どい切れ込みの入った物を履き
それを着用して、学園でのようにコーチから見られていると思って練習をします。
その練習も、夢で見た淫らな行為に応用出来ると分かってからは
自然と『こうすればコーチがより気持ち良いのか?』などと考えてしまい
もやもやした高ぶりに、右手は服の下へと伸びていきます。
「やっぱり濡れてる…」
運動の汗とはあきらかに違う、粘度の高い物が指を濡らし、絡み付く。
息も、運動の為だけでは無い乱れになってくると
私はそのまま指を動かせ、残りの手で胸元へと潜らせます。
「は…うん…コーチ…」
一階の両親にわからないように声を押し殺し、妄想の中でコーチが言われた場所を触り
夢の中で自分が言って居た言葉を頭の中で復唱し、行為を続ける私。
- [この頃、コーチの事を考えると…05]
「コーチ、もっと指導して下さい…もっと命令して下さい…」
そう呟きながらラケットで刺激を与え、命令を上手く遂行出来無かった日は
編み目が肌に残らない程度に自ら罰を与え、それにすら快楽を得る…
最近では室外部活の時にブラを外して練習をしたり、コーチの使ったタオルを持ち帰り
その臭いを嗅ぎながらしたり、夢での内容もどんどん激しくなってきました。
男性の精器を模った物を履き、先輩方と愛し合ったり
練習疲れからか授業中に居眠りをしてしまった時に
その授業中、隠れて自慰をしたりする夢…その夢から覚めた時
実際に濡れていてこまったりしています。
そういえば……彼、最近会わなくなってきちゃった…まぁ、しょうがないよね。
部活も忙しいし、覚える事は沢山有るし…それよりコーチの課題を早く覚えなきゃ…
コーチの期待に応えなきゃ…
******
- [つかの間]
「そこの貴方、此処は女の園でしてよ。何用かは存じ上げないけど、感心しませんわ」
──そう、美人な先輩に言われ、取り巻きの女達に追い出された。
これで今日も彼女に会えずじまい……どうにか会えても練習でクタクタだとか
『貴方は私が頑張ってる事に応援をしてくれないの?』と言われる始末。
そういえば、最近のあいつを見てると……なんかドキドキするんだよなぁ。
運動部に入った所為か、綺麗になったと言うか……エッチぽいと言うか
アイスを食べる仕草でも、なんかイヤラシイく見えて困る。
自分も健康な男子だし、エロオーラみたいなのを見ると、なんか意識しちゃうよ。
部活なんかやってなければ、今頃はキスとかももっとしてるハズだったのに最近は
『疲れててそんな気分じゃ無い』とか、恋人達のスキンシップを避けられてる気がする。
このままじゃ駄目だ。あの鳩胸ってコーチに掛け合うかして、二人の時間を取り戻さないと!
デートはおろか昼休みにさえ逢う時間が無いなんて練習のさせ過ぎだ!
手を繋いで帰ったり、二人でお茶したり、思い出をいっぱい作るって彼女と約束したんだから。
- [私、どんどん凄い夢を見ちゃう…01]
******
今日も疲れて部室でうとうとしていた所を先輩方に起こされて帰宅です。
そして、先輩達が練習をしていただろう時にまた、眠気に負けた私はエッチな夢を見て
部室でパンツをぐちょぐちょに濡らしてしまいました。
最近は濡らす事が多いので替えを用意しているのですが、それに素早く履き替え
小走りに校門を抜け、バスに乗り込みます。(よかった、彼……今日は居ないみたい)
最近の彼は、何だか怖いんです。
私を束縛しようとしてるみたいで、一緒に居ると息が詰まるような……
そんな事を考えていると、バスが来ました。(彼の事を考えるのはヤメヤメ……)
プシュー
時間が遅い所為か、あまり人の居ないバスに乗り込むと空いている一番後ろの席に座り
他の乗客からシャカシャカと漏れ聞こえる音楽くらいの車内で、考えるのは先程の夢でした。
(あ……思い出すだけでまた……)
替えたというのにまた潤んできて、スカートの中からイヤラシイ匂いが
漏れている気がするのは、気にし過ぎでしょうか?
- [私、どんどん凄い夢を見ちゃう…02]
その匂いを気付かれるのでは無いか……そう考えると、何故か我慢出来なくて
鞄で隠した下では指が動き出していました。
(駄目……他の人に気付かれちゃう。止めなきゃ……)
でも指は、まるで他人の物みたく言うことを聞きません。
(駄目、駄目ぇ……バスの中なのに、他にもお客さんが乗ってるのにいっちゃうよぅ……)
まばらな車内に視線をさ迷わせ、必死に隠しながらする自慰……その異常な状況に
私はこれも先程まで部室で見ていた夢の続きではないか?そうも考えてしまいます。
『おい、覚えの悪いお前に特訓追加だ。バスの中で自慰をしろ。いいな?』
夢の中なコーチに命令された事なのに、従っている私の身体……いいえ、本当は私が望んでいる?
私がコーチの命令を待ち望んでいるのかもしれません。
こんな事、止めなきゃイケナイと分かっているのに止められないのですから。
絶頂の波が頂点を目指して高まり始めた時、私は夢のコーチに対して頭の中でイク許可を求めながら
声を殺してイキました。他の乗客には……気付かれなかったようです。
- [私、どんどん凄い夢を見ちゃう…03]
『次は○○〜』
暫くイッた余韻に浸っていた私は、自分の降りるバス停のアナウンスに慌てて降りました。
家に帰り『帰りが遅い!先に食事を済ませて頂戴!』と母からの小言を
右から左へと聞き流しながら手早く食事を済ませ、お風呂に入る私。
部活で汗臭いのを知っているのと食事の片付けに忙しい事もあって
母に気付かれてはいないようだったが、お風呂場で濡らしたパンツと身体を洗う。
(どうしちゃったんだろう、私。エッチな夢を見るようになってから
コーチの事を考えるだけで……んっ、またしたくなって……)
さっきしたばかりだというのに、乳首がみるみる硬くシコりだす自分の身体。
(こんな事、彼と一緒に居た時には感じ無かったのに。
……やっぱり、私にとって鳩胸コーチは特別な人なのかな?……
たぶん……いいえ、きっと私は今夜もコーチの夢を見るでしょう。
コーチ、今夜も駄目な私を躾て下さい。早くコーチに命令されたいです……)
明日の朝用に一枚、外には明日から四枚、パンツを用意しなきゃ駄目そうです。
******
- [勘違いなキモチ、本当のキモチ01]
今日も夢の中でコーチにお昼の指導を受けました。
あれからは、出来るだけ夢を見られるように生活サイクルを変えました。
学力が落ちると部活を辞めさせられるかもしれないので、ちゃんと勉強も頑張り
部活ももちろん毎日ちゃんと出て、コーチにより綺麗な自分を見ていただきたくて
言葉遣いやファッション等、前よりもっと気を使い始めました。
当然ながら時間には限りがあり、その分は彼との時間を削りました。仕方が無いですものね。
考えると先輩の方々も成績優秀で綺麗な方ばかりなのは、コーチの人柄なのかもしれません。
女子テニス部に入ると頭が良くなる、綺麗になってモテモテになる……そんな噂も頷けます。
でも、先輩方は全員が恋人を持って無いらしいです。今日、先輩方に聞いてみたら
『男?鳩胸コーチという素晴らしい方で間に合ってるし、コーチにかなう男が居ないから興味が出ないわ。
それに、デートなんてしてたら部活の時間とかが減っちゃうじゃない?』この返事に私も納得です。
皆がコーチが好きなんだって解りました。
コーチは皆の物で、私の物になんてなる訳が無いんだって。
- [勘違いなキモチ、本当のキモチ02]
でも、私がコーチの物になるなら出来る……いえ、出来ているんですね。
先輩も私も、テニス部ではコーチの命令に従う存在なんですから。
そう思うと、私はキャプテンである阿丁婦人にこの心境を話しました。
「そう……貴女も本当の意味でわたくし達の後輩になったようね」
私の突然な告白にも、さして驚いた様子も無く阿丁婦人は応えました。
婦人を含め、全員が同じ考えに行き着くので、私はコーチに対する考えでも後輩だったのです。
そして、阿丁婦人はこうも言われました。
「コーチにその事はもう、伝えたのかしら?……そう、まだなの?
コーチは教え子の私達を愛して下さって指導されているのは分かるわね?
あの方に貴女の本心からな気持ちを伝えれば、コーチも悪い様にはなされない筈。
私達上級生はね、コーチに告白して受け入れられて、部活外で特別に指導を受けているの」
知りませんでした。先輩方が私の考え──
コーチを自分の物にするので無く、自分達がコーチの物になる考えを実践されていたなんて……
先輩やOBの方々がコーチに、学校という枠を越えて指導を受けているなんて……
- [勘違いなキモチ、本当のキモチ03]
阿丁婦人は私にそう教えてくれると、金に輝く巻毛を掻き上げると
シンプルなブローチが付いたネックレスを見せてくれました。
『136』
それが、コーチから戴いた番号。先輩がコーチの物として管理されるエンゲージの番号……
(欲しい……)
私はそう、思ってしまったのです。
コーチが私達の告白を受け入れていた驚きは、在りません。驚きよりも
自分が夢にまで見ていた事が本当になるかもしれない事の喜びが全身を満たし
涙と、私の身体が潤むのを感じました。
(コーチに気持ちを伝えなくちゃ!……)
最近は特にコーチやエッチに対して歯止めの効かなくなっていた私は
学園内にまだ居るハズのコーチを捜し歩きました。
そんな私を見付け、付いて来た者が居るのにも気付かずに。
「コーチ、とても大事な話があるんです!」
息を弾ませながら、後ろ姿からでもわかる鳩胸コーチに声をかけると、いつものように
「どうした?」と、少し面倒臭そうな返事と、ギラギラした眼を向けてくれます。
「はい、実は……」
その時です。
後ろからコーチにキックをし、まるで私をコーチから守る様に立った後ろ姿。彼でした。
- [勘違いなキモチ、本当のキモチ04]
「ひろみ、離れて!こんな奴に何の口車を吹き込まれたか知らないが目を覚ますんだ!」
勝手に現れた彼は、いきなりに鳩胸コーチを足蹴にしただけでなく
まだ、コーチに対して暴力を振るおうとしていました。
「止めて!何て事をするの!コーチは貴方に何もしていないじゃない!」
私は彼が私にした様にコーチの前で庇う風に両手を広げて立ち塞がると
彼は一瞬怯み、振り上げた拳を下げていきます。
「……ひろみはコイツに騙されてるんだよ……最初はあんなに嫌っていたじゃないか……」
こちらを見るのが辛いのか、目線を斜めに逸らし、そう呟く彼。
「それはコーチの人柄を知らない私が勝手に思っていただけよ!
それをコーチに暴力を振るうなんて事件になってもおかしく無いのよ?!
……とにかく、今はコーチと大事な打ち合わせが在るの。これ以上邪魔はしないで!」
そう告げながら倒れたコーチを気遣う私の姿に、彼も冷静になったのか
力無い調子で離れて行きました。
「コーチ、大丈夫ですか?申し訳ありません!彼があんな乱暴をする人だなんて私も知らなくて……」
- [勘違いなキモチ、本当のキモチ05]
そう彼に代わって謝罪する私に、コーチは笑みさえ浮かべて許してくれました。
「何を誤解していたのかは知らないが、お前の知り合いみたいだから許してやろう。
あの暴力男にはちゃんと言っておくんだぞ?後……付き合う友人は選んだ方がいいな」
許しては貰えたものの、彼の所為で告白どころが醜態を曝してしまい
頭が真っ白になっていました。
(最近あまり話さないからってコーチにあんな事をして、私の立場を考えてくれて無いわ!
ああ!鳩胸コーチに嫌われたらどうしよう!)
パニックで土下座をしようとし、コーチに止められたりして、もう目茶苦茶です。
こんな状態の私が言えたのは「明日、大事な話が在るので、お時間宜しいでしょうか?」でした。
「──ああ、いいだろう。明日聞かせて貰おうか」
***
帰宅後、ベットの中で今日の事を思い出していました。
大人なコーチと、後先を考え無い彼。私は彼と、何で恋人同士になったんだろう……
私と彼の関係は、単なるおままごとだったのでは?……
彼に対する否定的な考えが頭の中をグルグルと回りながら、今夜は眠りに落ちて行きました……
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