○○○の伝説

○の月○日
大臣のキマロキが、私を時々見ている。
私はそんな時に大臣が見せる顔がすごく嫌。
最近では人と会う時に監視されてるようで息が詰まりそう。
何だか嫌な予感もするし、神の塔へ行こうにも大臣が許さないし……

──そういえば、新しい機関士の任命式があるとか。
その少年に協力してもらえないかしら?
わたし、一応は国の責任者だし、断られる訳無いわよね?

○の月○△日
少年が協力したいと言うから作戦を決行し、城から抜けだして機関車に乗ったまでは良かったのに
あのキロマキが邪魔をしてくるし、本当は魔族だって言うし、許せない!

でも、私の身体を奪われて、今の私は魂だけの存在になってしまったみたい……
誰も私に気付かないし、これからどうすれば?……

○の月○○日
私の姿も声も伝わらず、私も何一つ触る事も出来ず、失意の中
自室に居たら、機関士の彼が来ました。
生きていてくれたのは嬉しいけど、どうせ彼も私に気付かないんだわ……そう思って居たら
彼には私が見えるなんて!
まだ──どうにか出来るのかしら!

○の月○×日
神の塔に居るシャリン様に会い、私の身体に魔王・摩羅道が入り込み
復活をしようとしているとか……い、いやぁぁぁ!
……絶対に阻止しないと!ハッ?!つい取り乱してしまって反省反省。
先ずは封印結界を張り直さないと!

○の月△×日
機関士の彼を助ける為、ファントムという鎧に入り込んでいるのだけれど
最近、何だかファントムも板に付いて来たみたいで……なんか嫌。
彼も、何だか姫である私への敬いが無くなって来ているような気がするわ。
私の上に乗ったり、私に物を運ばせたり動かさせたり、戦闘をさせたり。。。
私も自分の身体を助ける為だし、協力は惜しまないつもりですけど
姫使いが粗くないかしら?

○の月△○日
彼、取り敢えず私を先に歩かせるのは、どうなのかしら?
私がネズミに恐がってるのに、直ぐに助けてくれないし
砂地へ向かって歩くように指示されたから従ったら、砂に溺れるし
私に風を噴いてふっ飛ばしたり、ブーメランをぶつけてきたり……
彼、魔族に呪いでも掛けられているんじゃ……

○の月○○日
最近、身体は無いのに、同じような夢を見ます。
夢の中の私はファントムで、沢山の人を倒していました。嬉しそうに。
最近、ファントムの中に入る事が多くなっているからかしら?

○の月××日
ファントムの身体に入り込んでいると、彼以外とも会話が出来るのだけれど
彼以外で会話が出来る相手は、同じファントムくらい。
でも、話してみると中々良い方々な事にビックリ!
なんだかファントムさん達の身体を私が奪って、申し訳ないような気持ちだわ。

○の月△△日
最近は、あのキロマキが夢に出るように。
夢の中で、私はファントムとしてキロマキにひざまづき、従っていました。
そんな私の中には、キロマキへ隷属し仕える事への喜びと幸せに溢れていて
キロマキに剣を向ける気持ちがわかないのです。

そして、そんな心持ちで一杯な私の前には、私の身体が横たわり
時折苦しげな呻き声を出していました。
どうやら、摩羅道が私の身体を扱おうとして無理矢理に魂と身体の波長を合わせようとしているようです。

夢から覚めると、己の身体が危機という事に寒気がするのに
夢の中の私は、一体どうしたのかしら……

×の月○×日
夢── もしかすると、摩羅道が私の身体と波長を合わせようとしていて
私の身体を通じて摩羅道の邪悪な思念が流れ込んでいるのかも知れません。
早く私の身体を取り戻さないと、私は、私は……

×の月○○日
彼が鞭を手に入れました。
彼は手に入れた得物を振り回し、ニヤニヤしながら私に近付いて来ます。
そして、私が身もだえながら止めて下さいと懇願しているのにも関わらず
鞭で私を打ち据え続けました。
何度も、何度も!
その時、私の中に闇い心が支配し、つい……彼に反撃と襲い掛かってしまいました。

彼のハートが残り2の所で我にかえりましたが、私は、もう少しで彼を殺してしまう所だったのです。
そして、そんな状態だったのに、私は、力を振るう喜びに酔っていた事に恐怖しました。
私は、どうなってしまうのだろう……と。

△の月○日
人々の願いを叶えて線路を復活させるのも大事だとは思うのですが
彼は、本当に世界を救う気があるのでしょうか?
じいを運んだり、海賊のアジトでゴロン族相手に遊んでたり
ヤッハー!とか叫ぶ胡散臭い男から、必要とも思え無いような列車を購入したり……

△の月○×日
そんな男に頼まれて、彼が闇の鉱石の運び屋をする為、鉱山へ来たのですが
私の感覚が、此処に特別な物を知らせて来ました。
それは鉱山の中、闇へ身を沈める程に強くなり、私が以前に強く感じた闇が絡み付き
闇の這い擦った部分が甘く疼きます。今の私には身体が無いというのに。

△の月××日
この頃、私は夢が待ち遠しいと思い始めていました。
キマロキ様の呟く呪言が素晴らしい音楽に感じられ、私の身体も、以前のような呻きでなく
気持ち良さそうな喘ぎを上げてキマロキ様とハーモニーを奏でています。
摩羅道様を受け入れる準備が整ったのかしら?羨ましいわ……

△の月×□日
彼、今日は的当てに鞭レースをしたり、ウサギの恰好をした気持ち悪い中年にウサギを渡してみたり
少し前まではこんな彼に苛々していたけど、今では微笑ましいくらい。
キマロキ様や摩羅道様にとって用済みになったディーゴを血祭りにしたし
このまま遊び暮らすのも悪く無いわ。

☆の月○日
今まで散々遊び暮らしていた彼がやる気になってしまったようです。

彼は巧みな運転で魔列車を破壊し、キマロキ様に操られた風を装って襲い掛かるも
遂に、彼は私の身体から摩羅道様を引き剥がすまでの事をしてしまいました。
怪しまれない為、身体へ入ってはみたものの、上手く身体と同調が出来ない私。

そんな私に、死に損ないのディーゴがアドバイスをして、光にされていた。
無駄死を横目に、私はこの事態を打開する糸口を掴みました。
摩羅道様によって闇の器となった身体と私の中にある闇の波長を合わせればいい事に。
──そして、私は身体を取り戻し
器を失った摩羅道様は、じきに現世での実体を保てず、彼に倒される事でしょう。
その時、私はキマロキ様の『目的は貴女のカ ラ ダ!』という言葉に閃めきました。

私は念波にてキマロキ様へその閃きを伝えると、怪しまれぬように逃げていただきました。

・・・
・・


その後、シャリン達は天界へ去り、彼も何処かへと去り。
国を任された私だけが、この国に残ったのです。

『姫様、そろそろお茶にしましょう』
「ふぅ……そうね、じい」
あれから半年、新しい大臣を任命し、国を建て直している日々に私は溜め息をすると
伸びをして城下を見ていました。
今では各地で活発に出現していた魔物も消え
平穏を取り戻した臣民達にも笑顔が戻り始め
城も、大臣が変わった事と、私が祈祷の為にと地下に作らせたフロア以外は変わりありません。

そのフロアには私が選んだ者のみ立ち入る事を許し、私が夜遅くに通うのが日課となりました。
まわりに闇の鉱石を使い、特殊な結界を張ったそこで私は頭を床につけ、挨拶をするのです
「キマロキ様、私でございます。あれから半年、今宵こそ儀式の時」
その言葉に、キマロキ様はキシシとご機嫌な様子。
私がキマロキ様を受け入れ、新しい魔王の器を私が受胎する日だからでしょうか。
魔王の為に私が胎内で創り出すキマロキ様との子……魔の大地母神として自身が役立てる事に
私も、興奮がおさまらず、初めての相手がキマロキ様という栄誉に
女王としての私は何処にも居ませんでした。

ティアラを外し、小柄なキマロキ様の前で
服と一緒に統治者の地位も脱ぎ捨てていく私。
こんな場面で、あの彼なら頬を染め、慌てふためくかしら?
魔族のキマロキ様にとっての私は、単なる強大な力の器でしか無いのでしょう
家畜に欲情など、とてもして頂けそうにありません。

そんなご主人様へと膝立ちで擦り寄り、姫だった私とは一生縁が無いと思った行為──
自分でズボンを下ろし、お手伝いをすべく
私のファーストキスをキマロキ様の一物の尖端に付け、そのまま唇を割り
咥内へと逞しいモノをくわえ込んでいきました。

あの彼と旅を続けていた時に偶然みたモノとは違い、キマロキ様のモノはドリルのような角のような一物で
私の口には全てを含むのは無理で、私は一旦吐き出し、舐める事にしました。
含んだ時の唾液を私の舌で舐め広げて頑張ると、私のフォースが流れ込むのか
段々と硬さと熱を持ってきました。

『キシシ、それはもういい。早くしろ』そうキマロキ様に促された私は、裏筋から舌を離し
小柄な体に似合わぬ形状のアレに跨がると、中の拡がりを感じながら
ゆっくりと腰を落とし、キマロキ様を受け入れていきました。
キマロキ様の突き上げる物に、私の蜜と血が混ざった液体が絡み
それが床で陣を組み上げていくのを確認した私は、この儀式陣が組み上がった時こそが発射だとわかりました。
『イーヒッヒッヒ!キタ!きた来たキタ きましたよ!時が!』
私の子宮はキマロキ様の物で満たされ、歓喜の余韻に沈みながら、儀式の成功を確信しました

・・・
・・


キマロキ様の子が現世に降臨される時が近付てきました。
私の胎内で、立派な角と眼の魔物を操る鬼眼の力を備えた神…ガノンという名が良いわ
この世界を支配されるガノン様が、キマロキ様の手でアソコから摘出されるのが
もうすぐ……

○○○の伝説 〜大地の鬼摘〜 終わり


──Hey! Listen! Listen!
そんな声が、大地の奥底にある、この部屋へ近付くのを聞きながら
ここに私が記した物語の終わりを結びます。


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