【みんな】ハーレムな小説を書くスレ【仲良く】 10P

104 :犬っ子給仕:2007/07/22(日) 16:08:27 ID:2LVYHJjz
今日もとても良い天気です、鍬を持って畑を耕すには絶好の日ですね
ちょっとくたびれて土まみれの作業着に着替えて農具を用意します

「カニス、今日は此処を耕して苗を植えるまで頑張ってやろうな」
「はいっ、父さん」

僕の名前はカニス=ファミリアリス
父さんの畑の隅っこに名前が書かれた紙と一緒に捨てられていたそうです
拾われてから明後日で15歳、人間社会では成人に当たるそうです
何か他人事みたいに行っていますが、僕は実は人間ではなく
犬から進化した類の獣人なのです

その証拠に耳は毛で保護されていて三角の形をして上向きに生えています
お尻と腰の境目からはホウキの様なフサフサの尻尾が
嗅覚も人間より敏感な様ですし、家族や友達に奉仕して褒められるのが大好きです

「カニス、昼飯にするか、腹減っただろう」
「あ、はい、わかりました〜」

農具を地面に置いて父さんと一緒に家に戻り、母さんが作ったご飯を食べます
母さんの作ったパンやスープはとても美味しいです、スープはタマネギ抜きですが

「カニス、お前も明後日で15歳、つまりは成人だな」

105 :犬っ子給仕:2007/07/22(日) 16:10:30 ID:2LVYHJjz
「そうですね、父さん」
「成人になってしたい仕事や目標にしている事はあるか?」
「僕は父さんと一緒に働いて、母さんの家事を手伝う
それが拾われた僕の恩返しであり、務めなのではないかと思っています」

父さんは少し遠い目をし、母さんは既に泣いていました

「成人になるのだから私達の事はもういいのよ
それに正直なところ、結構家計が厳しいの」
「うむ、お前には申し訳ないのだが俺達と今まで通りに暮らすのなら
出稼ぎに行ってもらいたいのだ、勝手な言い分を承知で頼む……」

「父さんと母さんのお願いならば断る理由はありません」
「おお、良い返事が聞けて嬉しいな
実はな、一昨日に貴族と思われる方の遣いが来てな」
「一昨日の仕事中に来た、あの機械仕掛けの馬車でしょうか?」
「そうだな、カニスを給仕に雇いたいとわざわざ都から出向いて来たのだ」

給仕なら犬人の僕にはとてもふさわしい職なのではないでしょうか
「難しい仕事ではありますが頑張りたいと思います」
「引き受けてくれるか、明後日に向けて荷支度をして待ってるといいぞ」
「カニス、体調を崩さない程度に頑張って」

106 :犬っ子給仕:2007/07/22(日) 16:12:46 ID:2LVYHJjz
そしてやってきた明後日の朝、僕は正装のジャケットに着替えて遣いの人を待っていました
トランクの荷物も確認しましたし、準備は万端です

コツッ コツッ

ドアからノックの音が聞こえてきます、遣いの人が予定の時刻に来た様です

「おはようございます、お返事は決まりましたか?」

驚く事に遣いの人は僕と同い年くらいの犬人でした

「ええ、息子をよろしくお願い致します」
「さ、カニス、行きなさい」

父さんは寂しそうな顔で、母さんは涙を流して僕を見送ってくれました

「行ってきます、父さん、母さん……」

僕は遣いの人と一緒に家を出て、機械仕掛けの馬車の横に立ちました

「どうぞ、荷物は僕が後ろに載せるから」
「ありがとうございます、これはどうやって乗るのでしょうか」
「そこの取っ手を引っ張るとドアが開くよ」

ガチャッという音と同時に馬車のドアが開く
遣いの人は僕の隣の丸い器械が付いている席に座りました
彼が穴に宝石をはめるとブゥンという静かな音がして馬車が動き出しました
なんとも不思議な馬車です、魔法技術は名前くらいしか知らない僕にはとても新鮮でした

107 :犬っ子給仕:2007/07/22(日) 16:14:30 ID:2LVYHJjz
都会に行ったら魔法技術を見るのが少し楽しみになってきました
僕はふと気になった事を遣いの人に質問しました

「あの、僕はどのような場所で働くのでしょうか?」
「ユーフォルビア家っていうトレジャーハントで財産を築いた家系に仕えるんだよ」
「貴族の方ではなかったのですか、少し驚きました」
「そうだね、実は給仕を雇うのはカニス君が初めてなんだよ」
「それもまた驚きです、僕は何方に仕えるのでしょう?」

遣いの人は軽く微笑んで言いました

「物静かだけどお転婆な双子の姉妹だよ」

272 :犬っ子給仕:2007/07/28(土) 01:57:27 ID:SuhrhXjN
そ、そっかぁ、お転婆なのかぁ……
僕の性格で対応できるのか正直不安です……
自分で言うのもなんですが僕はお転婆とは対極の位置付けだと思います

「お転婆が二人も居て嫌になっちゃったかな?」
「いえっ、この身体が悲鳴があげようともお仕え致しますっ!!」
「そんなに固くならなくても良いよ、無茶な要求はしないと思うし
ただ……普段の仕事以外で覚悟した方がいいかもね」

ゴクリッ……と僕は喉を鳴らし、まだ見ぬ主人を思うと
言葉の変わりにため息ばかり出てしまう始末でした
遣いの人はそれを見て笑ってました

景色は林ばかりからやがて建物や人が目立ち始めました
都会に近付きはじめた様です、活気が出てきました

「郊外に入ったみたいだね、あと少しで屋敷に着くよ」
「都会より外側にお屋敷を構えていらっしゃるのですね」
「そうだね、自然と触れ合えるし土地も安いから建てたんだって
買い物はこの法力車があれば遠くにも行けるから」
「法力車って言うのですか、確かに馬が必要無いですし
後ろには荷台が付いてますから便利ですね」
車や土地などの雑談をしていると、巨大な門に広大な敷地
そして敷地の真ん中に大きなお屋敷が建っていました

273 :犬っ子給仕:2007/07/28(土) 01:59:30 ID:SuhrhXjN
門の前で遣いの人が車から降りて、門に備え付けられた宝石に触れると
門が勝手に開き始めました、これが鍵の役割をする様です
再び車に乗りお屋敷の裏側に車を走らせました
目的地には車を管理しておくスペースらしき敷地があり
彼はそこに車を停めました

「荷物持って挨拶に行こうか」

僕は荷物を受け取り頷くと、彼と僕はお屋敷の正門にむかいました
彼が正門を開けてお屋敷の中に入りました、ロビーには誰も居ない様です

「こっちについてきて」

彼は複雑で広いお屋敷を迷う事無く目的の部屋に辿りつきました

遣いの人は部屋のドアをノックして言いました

「ただいま、給仕になるカニス君を連れて来たよ」
「おお、ピクトゥスか、入りたまえ」

彼、ピクトゥスさんはドアを開けて部屋に入り、僕を招き入れました

「ようこそ、私はドラセナ=ユーフォルビア
ユーフォルビア家当主だ、よろしくな」
「あっ、カニス=ファミリアリスです
給仕として採用していただき誠に感謝しています
ユーフォルビア家に骨を埋める覚悟でお仕えさせていただきます」
僕は跪き顔を上げた……今気付きましたが
なんてお美しい方なのでしょうか……

274 :犬っ子給仕:2007/07/28(土) 02:00:15 ID:SuhrhXjN
シンプルなブラウスとカーディガン
ロングスカートにショートブーツというコーディネート
肩の辺りで切り揃えられた紺色の髪
クセ毛なのでしょうか、毛先がハネています
ややツリ目な赤い瞳はまるで図鑑で見た純度の高いルビーの様です
隣に立っているピクトゥスさんより20数cmくらい高い長身
僕とピクトゥスさんはほとんど同じ背丈で155cm程度しかありません
腰の位置や脚の長さも平均より明らかに高く長いです
そして何より……そ、そのっ……おっぱいが……
僕の頭を二つ並べた様な球体がブラウスを押し上げ、自己主張を激しくしてます

はっ……!? 僕は仕えるべき主になんて失礼な事をっ!!
しっかりと主の目を見るんだっ

「いきなり百面相とはカニス君はなかなか面白いな」
「もっ、申し訳ありません……」
「まあよいか、次にピクトゥスの紹介だな」
そういうとピクトゥスさんは被っていたベレー帽を脱ぎました

「僕の名前はピクトゥス=ユーフォルビア、ドラセナの夫で当主の秘書だよ」
「旦那様でありましたかっ、荷物を持っていただいたり数々の無礼をお許しk」
「その事は気にしなくていいよ、秘書って言っても雑用だし
何よりカニス君を案内する仕事だったからね」

275 :犬っ子給仕:2007/07/28(土) 02:02:03 ID:SuhrhXjN
ピクトゥスさんはベレー帽を脱ぐと灰色の髪をしていました
瞳の色は黒、恰好は執事服ではなく動き易そうなツナギを着ています

「ちなみにカニス君が仕える双子の姉妹は僕とドラセナの子供だよ」
「おいくつなのでしょうか?」
「今年で19歳、キミより4つ年上だよ」

19歳のお嬢様がいらっしゃるのに、このご夫婦はどう見ても10代後半です
思い切って疑問を問いかけてみました

「19歳のお嬢様方がいらっしゃるとは思えない若さですね……
ピクトゥス様に至っては成長が止まっているとしか思えない若さです……」

ドラセナ様は軽く笑みを浮かべて答えてくださいました

「御名答だな、不老の禁術をかけたから老けない
不死は無理だけど不老だけなら大自然の力を拝借すればどうにかなる」

ええぇぇぇぇっ!! そういうものなのかなぁ……
何か僕はとんでもないところに給仕に来てしまったみたいです……

「僕も何も知らずに禁術をかけられてしまったけど
今はもう慣れちゃったかなぁ」

外見年齢は僕と同じなのに、落ち着いた雰囲気をしていたのはそのせいなんですね……

「自己紹介と雑談はこれくらいにして
カニス君の本当の主を紹介しないとね」

276 :犬っ子給仕:2007/07/28(土) 02:07:12 ID:SuhrhXjN
「おお、そうだったな、私はまとめておきたい仕事があるから頼んだぞ」
「任せて、行ってくるよ、ドラセナ」
「行ってらっしゃい、ピクトゥス」
「それでは失礼致します」

僕とピクトゥス様は部屋を出ました
これから仕えるべき主人の部屋に行くと思うと
堪えようと思っても緊張が収まりません
ピクトゥス様の案内で主人の姉妹の部屋の前に着きました

「いよいよ対面だね、僕は邪魔になるだろうから仕事に戻るよ」
「えっ、僕一人ですか?」
「大丈夫、カニス君が嫌われる事は先ず無いから
今日は仕事無いから姉妹達と親睦を深めるといいよ」
「親睦ですか、頑張ります」
「恐らくスキンシップが過激だろうから気をつけてね」

ピクトゥス様はそう言うと仕事に戻って行きました
さて、今後の職務と生活に関わる問題です
しっかりと主人の理解を深めねばいけません
僕は少し震える手でドアを叩きました




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