【3P】ハーレムな小説を書くスレ【二股】
792 :投稿1回目 1/4:2006/04/04(火) 12:11:38 ID:3SiJKcye
 朝の陽光に照らされた、フローリングの4畳半。
 投げ散らかされた文庫本と、電源を落として出しっぱなしのゲーム機。
 ベッドの上には、シャツとGパンという格好のまま、布団を蹴飛ばして仰向けに寝ている青年というか少年というか。
 彼を起こすはずの携帯電話は、ベッドのそばに転がったまま、むなしくマナーモードの唸りをあげている。

――トントン、トントン

 扉が優しく叩かれる。

「お兄様、お兄様。
 おきてください、お兄様。遅刻しますよ」

 落ち着いた少女の声。しかし青年は口を開けたまま大きく寝息を立てている。

――カチャリ

 扉を開けて踏み込んでくる、空色をベースにしたセーラー服の少女。
 楠橋晶、15歳。年齢にそぐわぬ四角い黒鼈甲の眼鏡のためか、きれいに切り揃えられた黒髪と、剃ったり抜いたりしているわけでもないのに細く通った眉のためか、その顔はとても真面目そうに見える。事実、彼女は“学園”の中等部で、図書委員会の委員長を務めていた。

「もう…お兄様……、そんなに無防備に眠っていると……襲ってしまいますよ……」

 口元に手を当て、上品に、あるいは妖艶に、少女は微笑む。
 ベッドの上に登っても、少年は目を醒まそうとしない。

「ふふふ。お兄様ったら」

 金属のかすかな音を立てながら、ホックは弾かれ、ファスナーは下ろされた。
 紺色をベースにしたチェックのトランクスは、朝の生理反応で盛り上がっている。
 細い指先が、その小山に触れる。

「あつい……」

 兄の体温を確かめるように、晶は“それ”を両手で包み込み、綿の布地越しにさわさわとこする。
 指の腹から、てのひらまで使って、さらに膨張していくそれを揉みしだいていく。

「ん………」

 少年が吐息を漏らす。
 それに呼応するように、晶も熱い息を吐く。
 乏しい腕力を振り絞り、腰椎の下に差し入れた手で少年の腰を浮かせつつ、邪魔なトランクスを一気に剥ぎ取る。
 少年の男性器は、腹部に張り付くほどに反り返り、時折、ぴくっぴくっと震えていた。
 晶は指先で眼鏡を押し上げ、赤黒いそれをまじまじと見つめる。

「お兄様……」

 赤い舌が上唇をゆっくりと撫でる。
 肉茎を両手の指で支えて、湿った唇で、先端に口付ける。

――ちゅっ、ちゅっ

 ついばむように何度も唇を付けて離す。
 その行為に陶酔しきった少女の瞳は、歓喜の色に染まっていた。







794 :投稿1回目 2/4:2006/04/04(火) 12:14:25 ID:3SiJKcye
 目が覚めると、股間が生暖かかくて気持ちよかった。
 きっと夢精の最中に目を醒ましたらこんな感じだろう。
 股間のジュニアはギンギンに張り切っていて、その先端に一人の少女がしゃぶりついている。

「晶」
「ふぁい……。お兄様、おはようございます」

 一つ年下の義妹は、足の上にぺたんと座り込み、肉棒に顔を寄せたまま、眼鏡を指先で持ち上げ、ちょこんと頭を下げてみせる。

「ああ、おはよう」

 半ば寝ぼけたまま返事をすると、晶は再び亀頭を口に含む。

「ん……。ちゅ…ちゅ……ちゅ…ふあぁ。
 お兄様…ん…あ……気持ちいいですか?」
「……もっと…強くしてくれるかい」
「はい」

 義兄に言われるままに、晶の奉仕が激しくなる。
 いちばん感じやすい亀頭を舌先で嘗め回し、肉茎を激しくしごいていく。
 組んだ両手で性器を挟み、まるで精液を搾り出そうというように、巧みに上下させていく。

「優等生のくせに朝からエロエロだなあ、晶」
「だって、お兄様が起きてくださらないんですもの」
「もう起きたぞ」
「……お兄様はいまやめてしまっても平気だと仰るのですか」

 肉棒から口を離し、晶はつんと唇を尖らせる。
 先走りの液と唾液でいやらしく光るペニスは、暴発寸前のまま上を向いている。
 吐息を軽く吹きかけられただけで、快感が背筋を突き上げた。

「晶は…堪えられません。お兄様のものをいただくまでやめるなんてできませんわ。はむっ」

 それまでに数倍する勢いで、晶がものを頬張った。
 口の中の唾液も、尿道の中の先走りの液も、すべて飲み干すような勢いでむしゃぶりつかれる。

――ちゅぱっ、ちゅくっ、ちゅっ、ちゅっ

 どこかに隙間ができるたびに、水音というには下品すぎる音が立つ。

「俺もだよ、晶」
(嬉しい……)

 手と口を休めぬまま、晶が顔いっぱいに喜色を浮かべた。

「いくよ」

 吐き出されるものをこぼさぬために、晶が奥までモノを招き入れる。

「ん……ん…ん……ごっくん」

 少し苦しそうに息を詰まらせて、それでも彼女は精液をすべて受け入れた。

「お兄様……」
「気持ちよかった。本当に上手になったなあ」
「はい、お兄様のためですもの」

 よっこいしょ、と内心声をかけながら、気だるい上体を起こす。
 精液にまみれた肉棒を、晶が丹念に拭ってくれている。
 愛らしいピンク色のハンカチが、白濁液で汚れていく。

795 :投稿1回目 3/4:2006/04/04(火) 12:15:06 ID:3SiJKcye
 起床時間を告げようと空しい努力をしていた携帯電話にふと気づく。時刻を見ると、どうやら“それ”の奮闘は20分以上続いていたようだ。

「遅刻だああっ」

 天井を仰いで大声を張り上げる。

「晶、おまえはさっさと――」
「お兄様を置いていくわけにはいきません。一人では着替えもできないのに」

 そんなことはないと言い返そうと思ったが、シャツとジーパンのまま寝てしまっていては説得力がない。制服ぐらいならともかく、一人ではネクタイを締められないのは事実だった。
 替えのパンツからハンカチ・ティッシュまで、晶がハンガーや引き出しから取り出してくるものを順々に身に着けていく。

「お兄様、カラーがはみ出しています」

 変な癖がついてしまったプラスチックのカラーを、晶が制服の襟に固定してくれる。
 階段を下りるとリビングにいる父の後妻の成美さんに呼び止められた。

「一也さん、朝食を抜いちゃダメよ」

 フリルのついたエプロンを着けたその姿は、新妻という言葉がピッタリだった。
 彼女が父と再婚したのは昨年だから言葉自体に嘘はないが、中3の娘がいる35歳のおばさんにはとても見えない。
 そして、一也はなぜか成美さんには適わないのだ。
 今もどういう直感が働いたものか、一也が降りてくるタイミングに合わせてトーストがきっちり焼き上がっているいる。

「はい、どうぞ」
「いただきます」

 盛大に欠片を撒き散らしながらトーストを頬張り、レタスの芯すら指で潰せるほどに煮込んだ野菜スープをかき込む。
 最後に冒涜のような割合でミルクを混ぜたコーヒーを一気飲み。

「ごちそうさまでした。いってきますっ」
「いってらっしゃい。気をつけて」

 暖かな家庭を象徴するような義母の言葉を背中で受けて、一也は玄関へと駆けていった。



796 :投稿1回目 4/4:2006/04/04(火) 12:15:45 ID:3SiJKcye
 玄関のドアを開けると、すぐそこに二つの人影があった。

「きゃっ」

 甲高い声に驚き、敷居に蹴躓いて転びそうになったところを、その人影の片方が受け止めてくれる。
 枕などより柔らかくて、ぬくもりをもったクッション。息を吸い込むと芳醇な乳製品のような香りがする。顔をうずめていくと、なんだか気持ちが安らいで、だんだん眠たく……

「ぐー」
「寝るなっ」

 制服の襟の裏側をつかまれ、まるで猫みたいに持ち上げられる。
 ぶ〜らぶ〜らぶ〜〜〜ら、ぽいっ。
 三度ばかし空中で往復させられたあげく、アンダースローで天高く舞い上げられる。
 おー、空が青くて雲が白い。じゃなくて。
 両手両足を使って姿勢を変え、どうにか足で着地する。AMBAC理論は正しかった!

「あっぶねーっ。玲菜、なにすんだ!」
「なにすんだはこっちの台詞だ! バカカズヤ!」

 幼馴染の腐れ縁、有沢玲菜は顔を真っ赤にして怒鳴り返した。大仰に指差してくる動作にあわせて、ポニーテールが風に揺れる。
 目と目を合わせてにらみ合う。中学時代バスケ部のエースだっただけあって、交差する視線はほとんど水平だ。たしか、身長はこっちの方が1センチぐらい大きかったと思う。
 その1センチを気にしているのか、玲菜はしきりに胸を張ってみせる。すると必然的に、黄色のベストを内から持ち上げるDカップが強調される。

――ふにふに
 ――ガスッ

 無防備に突き出された胸を揉むと、重いパンチが腹に入った。

「このバカ! 恋人も妹も見てるっつーのに!」
「わたしは気にしてないわ。一也くんと玲菜さんが仲良しで嬉しい。おはよう、一也くん」

 一也の恋人で玲菜の親友、遠瀬静乃はたおやかに微笑む。
 透き通るような白い肌とウェーブのかかった薄い茶色の髪を持つ静乃は、日本人離れした美少女だ。西洋風の美人というととかく冷たく見えるものだが、柔らかな丸みを帯びた頬や絶えることのない幸せそうな笑顔が、そういう印象を打ち消している。

「私も、お兄様を独占できるなんて思ってませんもの」

 晶は庭から自転車を引き出してきた。
 既に、一也や玲菜はともかく、晶や静乃の足では間に合わない時間になっている。
 一也は自分の自転車を引き出し、その荷台に静乃を乗せる。

「ねえ、アタシは?」

 問う玲菜。
 ふるふると首を横に振る晶。晶の自転車には、荷台どころか足を引っ掛けられるところがない。
 静乃は両手を合わせて頭を下げる。
 一也はバッサリ言い切った。

「走れ」
「ざけんなーっ。下りだけでも乗せてけーっ」

 玲菜が静乃の後ろに割り込み、後輪のステップに飛び乗る。横乗りができなくなった静乃は、荷台にまたがって一也の背中に身体を押しつけてくる。首筋に触れる髪と吐息がこそばゆい。
 学園までの道は、下り半分上り半分といったところ。車もほとんど通らない一直線の下り坂を、一也たちは三人乗りで滑り降りた。



4 :792 投稿2回目 1/6:2006/04/12(水) 10:28:51 ID:f7GI6Qwd
 自転車を駐輪場に置き、校門の近くまで来ると、凛と張った女性の声が聞こえてくる。

「顔色が悪いわよ、朝食はきちんと食べたかしら」

 紺色のスーツを着た女教師が、生徒一人一人に声をかけている。
 学園長、近衛澄佳。36歳。5ヶ国語を使いこなし、3つの博士号を持つ、学園長の重責を担うに相応しい才媛である。
 整った風貌に横長の眼鏡をかけた理知的な美女で、20代の娘にも負けない張りのある肌と、弛みのない細身の肢体は、己を律するところの強い性格と努力の賜物だ。

「おはようございます」
「おはようございまーす」
「おはようっす」

 礼儀正しくお辞儀をする静乃と、体育会系っぽく大声をあげる玲菜。
 ひとり力なく挨拶をする一也に、学園長は歩み寄る。

「疲れてるようね、走ってきたのかしら」
「ええ、まあ」

 あいまいに答える一也の代わりに、静乃が説明する。

「自転車で来たんです。うしろに私を乗せて」
「そう、一也君、偉いのね。ちゅっ」

 若き学園長は一也の背に手を回し、唇を強く押しつけた。
 年上の美女の経験豊かな舌が、少年の口の中を嘗め回す。同世代の女生徒には不可能な巧みなディープキスを、一也はされるがままに受け入れる。

「ちゅっ…くちゅ…ちゅ……ん…んん……はあっ」

 唇を離すと、二人の唇の間に、粘っこい唾液の橋がかかる。
 一也の唇についた淡い薔薇色の口紅をハンカチで拭いながら、学園長はたずねる。

「元気出たかしら」
「はい」

「何をしてるんですかっ」

 唐突なディープキスにわれを忘れていたのか、周囲の女子学生が今頃になって大声をあげた。

「私はこの子を愛してるの。愛はなによりも尊いものよ。地位も年齢も関係ないわ、そうでしょう」
「嬉しいですよ。先生の気持ち」

 そう言われた澄佳の顔は、歓喜に浸る一人の女のものだった。
 学園長の地位も責任も忘れ、胸にあふれる幸福感を逃すまいとするかのように、胸の前でゆるく腕を組んでいる。

「さあ、私のかわいいダーリン、急がないと遅刻するわ。困ったことがあったらいつでも相談なさい」
「はい、先生」

 素直に頷く一也のわき腹を、玲菜が肘でつく。

「カズヤがかしこまってると気味悪いなあ」
「遠瀬さん、有沢さん、一也君のことよろしく頼みますね」
「はい、わかりました」
「無駄っぽいけどせいぜい見張っておきます。ほら、急げ」

 玲菜が二本の指で首根っこをつまんで、一也を無理矢理走らせる。

「あ、一也くんっ、玲菜さんっ」

 学園長と一也が口付けている間も、静乃との手は離されていなかった。手を引かれて自分も走り出す静乃。
 幼馴染の3人を、学園長は慈愛と羨望の交じり合った視線で見つめていた。

5 :792 投稿2回目 2/6:2006/04/12(水) 10:29:27 ID:f7GI6Qwd
 『廊下は静かに』などという張り紙は見なかったことにして、一也たちは『1−C』の教室に駆け込んだ。
 既にほとんどの席には空色のセーラー服が並んでいる。空席は1つ、2つ、3つ、あれ4つ目が。

「おっはよう、かーずくーんっ」

 4つ目の空席の主は、教室の入り口に立ち止まっていた一也の背中に飛びついてきた。

「ゆのかさん、今日も元気ね」
「こいつは元気が取り柄だからなあ」

 鞄を静乃に預け、腰を振って少女をきちんとつかまらせる。
 ゆのかと呼ばれた少女は、肩越しに頬をすりつけてくる。

「かーずくーん、ちゃんとおひげ剃ろうねー」
「剃る暇がなかったんだよ」
「うーそだー」

 子犬のような仕草で首筋のあたりをくんくんと嗅ぎ、ゆのかが耳元で囁く。

「晶ちゃんとする時間はあったんでしょ」
「うるさい、下ろすぞ」

 ショートカットの小柄な少女は、自分の机にちょこんと座って、にぱっと笑みを浮かべて見せた。
 秋ヶ瀬ゆのか。一也の被保護者。あるいはもうひとりの恋人。無邪気な笑顔に、ひまわりの花の色のベストがよく似合っている。
 4月だというのに、夏服のベストを身につけているのは、タイをうまく結べないからとのこと。タイを締めると胸が苦しいという理由で、玲菜も同じように夏服で過ごしている。ちなみに、校則では衣替えの時期は指定されていない。

「制服、シワになってるよ。貸してごらん」

 隣の席の女生徒が、一也の制服を脱がせる。
 学級委員長の篠村洋子、初等部以来のゆのかの親友だ。
 ゆのかと同じく背は小さめで、手足は細く締まっているが、幼さの目立つゆのかとは対照的に、セーラー服がはちきれそうな胸とお尻を持っている。外に跳ねた亜麻色の髪とつり目がちの眼が、行動力の強さをうかがわせる。
 洋子は制服の埃を払い、ゆのかのつけた折り目をのばす。

「ごめんねかずくん、毎日毎日ゆのかが迷惑かけて」
「委員長も俺のことかずくんって呼ぶんだね」
「あ、ごめん。ゆのかがいつも中川君のこと話してたから、なんか前から知ってるみたいで」

 洋子は幼稚舎から、ゆのかは初等部からこの学園に通っているが、一也たちは高校からの中途入学だ。
 ここは1−C、今はまだ4月。一也たちは、洋子も含めて同級生の大半と面識がない。

「かずくんはね、ボクのヒーローなんだよ」
「ゆのかを怖い犬から助けてくれたんでしょう。何十回も聞いたわ、それ」

 熱っぽく語り出そうとするゆのかに、洋子が笑いかける。

「逃げ出した小型犬とか、そんなんじゃないのか」

 玲菜の失礼な発言に、ゆのかが両手を目いっぱい広げて抗議する。

「違うよ、こーんな大きな犬を、かずくんはやっつけちゃったんだよ。それから、腰を抜かしたボクを、おんぶしておうちに連れてってくれたんだ」
「ふふ、一也くん、すごいんだ」

 ゆのかと静乃が両側から賞賛の視線を送る。
 記憶の中にあるその日の出来事は、あまり思い出したいものではない。
 飢えた犬を自転車で押し潰し、スポークの上から靴底で何度も踏みつけて。
 背中につかまらせたゆのかは、恐怖のあまり失禁していたけれど、そんなことより靴についた血や肉の方が、汚らわしくて、怖かった。

 そのときのことを思い出したのか、瞳をうるませ、ゆのかは一也の頬にキスをする。

「かずくん、大好きだよ」

6 :792 投稿2回目 3/6:2006/04/12(水) 10:30:15 ID:f7GI6Qwd
――カンカンカンカンカンッ

 授業開始のチャイムが鳴る中、パンプスを蹴立て若い女教師が教室に駆け込んできた。
 教壇の段差につまずいて、両腕をバタバタさせて体勢を立て直す。

「うち、間に合ったやろ? ね? ね?」

 教卓に上半身を投げ出し、ぜえぜえはあはあと息を尽きながら、教師はクラスの生徒に同意を求める。
 縁なしの眼鏡は少し傾いて、ニットのジャケットに包まれた胸が、教卓の上で押しつぶされていた。
 クラス担任、流穂波先生。23歳、教師2年目、日本史の授業の担当でもある。
 見た目は清純派アイドルのような美人なのだが、愉快な行動と、こっちの暮らしが長くて相当にあやしくなってきた関西弁のせいで、“気のいいねーちゃん”という表現の方がずっと合っている。
 入学式から1週間も立たないうちに、ゆのかのつけた“りゅーちゃん”というあだ名がクラス中に広まっていた。

「先生が遅刻したって、誰も怒ったりしませんよ」

 あきれたように言いながら、学級委員の洋子が立ち上がる。
 それからどっちが先生だか分からないような堂々とした号令で、LHR(ロングホームルーム)の始まりを告げた。

「さーて、そろそろ生徒会の委員とか決めんと、ねーさん困っちゃうんやけどなあ」

 教室の隅のデスクに引っ込んで、“りゅーちゃん”は無責任にそんなことを言う。
 先週のホームルームで決まらなかった役職を、洋子が黒板に書き出していく。
 残っているのは、環境美化委員のような労力ばかり掛かりそうな仕事や、会計監査委員のようなつまらなそうな仕事ばかりだ。

「会計監査委員、誰かやってくれる人いない?
 仕事はほとんど秋の会期末だけやと思うし、内申書にも載るよ」

 穂波先生はそう言うが、簡単に手が上がるものではない。
 生徒会の仕事を引き受けようなどという殊勝な心がけの持ち主は、既にクラスや生徒会の他の役職についてしまっている。たとえば静乃は生徒会委員。
 内申書云々も、ほとんどの生徒が併設の女子大に内部進学するこの学園ではほとんど意味を持たない。

「ねえ、ボク、やってみようかなあ」

 ゆのかが気まぐれにそんなことを言い出すと、洋子は学級委員の立場を放り投げて叫んだ。

「無理、ゆのかには無理!」
「ひどいよ洋子ちゃん」

 しょげるゆのか。確かに、監査に必要な、地道とか権威とかいう単語と、ゆのかは決定的に縁がない。

「だいたい、あんた部活入るんじゃないの?」
「んー、どうしよっかなあ。練習とかで、かずくんと会えなくなるのイヤだし」
「悪いこと言わないから会計監査なんてやめときなさい。書類仕事ばっかで面白いことないよ」
「……うん、そうする」

 洋子に説得され、ゆのかは志願を取り下げる。ひとつ枠が埋まる機会が潰れたことで、生徒たちから不満の声があがる。

「いいじゃん、やりたいって言ってるんだからさあ」
「そんなこと言われてやりたがる人いるわけないじゃない」

「えーっと、誰かほかにやりたいって人いないかな」

 クラスを見渡す洋子に、冷たい視線が集まる。
 親友を気まずい立場に追い込んでしまったことに、やっと気づくゆのか。
 一也は仕方なく手を上げた。

「じゃあ、俺がやるよ」
「いいの?」
「部活も入るつもりないし、まあ、暇だから」
「そう、うん、ありがと。じゃあ、中川君で」

7 :792 投稿2回目 4/6:2006/04/12(水) 10:31:22 ID:f7GI6Qwd
 洋子は黒板に一也の名を記す。
 一人志願者が出たからだろうか、残りの役職も30分ぐらいで埋まってしまった。

「よかったわー、また持ち越しになったらどないしよかと思ってたんよ。
 委員や係に決まった人は、途中で仕事を投げ出したりせんように。
 他の人も、困ったことがあったら、みんなで助けたってね。わかった?」
「はい」

 大きな声で応えるのは、無職の玲菜と生き物係に決まったゆのかの夏服コンビ。

「うちはもう帰るけど、隣のクラスの迷惑にならんようにな。
 それから中川君は、ちょっとお話があるから、うちと一緒に来てくれる?」

 穂波先生がパチンと片目をつぶる。
 一也は席を立って教室の前へ向かう。
 途中ですれ違った洋子が、一也の手をぎゅっと握った。

「ありがと、ごめんね」
「委員長が悪いんじゃないよ」

 意識しないまま、二人の視線が同時にゆのかの方に向く。
 それから、無邪気な妹分が放っておけない者同士、顔を見合わせて笑いあった。



 社会科準備室。
 電気をつけても薄暗い部屋で、穂波先生は一也を優しく抱きしめた。
 淡い香水の香りと甘やかな体臭が一也の嗅覚をくすぐる。

「立派やったよ」

 柔らかな手で、一也の後頭部をゆっくりと撫でる。

「一也君が生徒会の仕事引き受けてくれるなんて思っとらんかったわ。成長したんやなあ」

 眼鏡の奥の垂れ目気味の瞳は、一也を慈しむ穂波の心をそのまま映していた。

 中学生の頃、母親を失い、他にも理由があって、ほとんど学校にも行かなくなっていた一也に、父がつけた家庭教師が穂波だった。
 穂波はただの家庭教師以上の存在として、一也と何度も食事を共にし、後には泊り込み、身体を重ねるようになった。
 一也が中3になる春、穂波の大学卒業と、父の再婚というイベントがあって――
 穂波が教師をつとめるこの女学園に、一也が特別生徒として入学するまで、二人は数えるほどしか会う機会がなかった。

「先生」
「一也君、ここにはうちらの他に誰もおらんよ。前みたいに穂波先生って、呼んでもええんやで」
「流…先生」

 あえて名字をつけて呼んで、一也は穂波の身体を軽く押しのける。
 幸せそうだった穂波の表情が、凍りついた。

「ごめんな。うち、なんか勝手に舞い上がっとったみたい。
 あれから1年もたったんやもんね。付き合っとるみたいにベタベタして、迷惑やったろ?
 うちは今年一年たまたま受け持っただけの担任で、社会科の先生。ホームルームと授業で会うだけ。それだけや」

 瞳に涙を溜め、嗚咽交じりに穂波が言う。

「そんなこと言って、泣いてるじゃないですか」
「泣いてなんかおらんっ。一也君はうちのこともうどうでもええんやろっ」
「俺は穂波先生のこと好きだよ」

8 :792 投稿2回目 5/6:2006/04/12(水) 10:32:11 ID:f7GI6Qwd
 子供のように拗ねる穂波の唇を、強引に奪う。

「ん…んんっ……ふあ…ちゅく…ちゅ……ふあ……」

 力の抜けた穂波の身体が、社会科準備室のスチール棚に寄りかかる。
 非難がましくにらみつけようとする穂波の目から、ぽろぽろと涙がこぼれ出した。

「冷たくしたり優しくしたり、一也君が何考えとるんかわからんよ」

 頬を伝う塩辛い涙を、一也は舌で舐め取る。
 気のない男にされたら嫌悪に慄くような行為を受けて、穂波はむしろだらしなく声を漏らす。

「う…あ……ああ……一也君、なにすんのや……」

 服の上から胸を揉む。同じ巨乳でも、弾力の強い玲菜のと違って、穂波の胸は思いのままに形を変えていく。

「穂波先生は、俺のことどう思ってる?」
「一也君は…ただの生徒……」

 再び涙交じりに言いかけて、穂波は首を何度も強く横に振った。

「イヤ、そんなのイヤやっ。うちは一也君を愛しとる。一也君と一緒にいたい。一也君ともっと話したい。一也君に抱いてほしい」
「俺もだよ、穂波先生」

 Yシャツのボタンを外すと、白いブラジャーに包まれた乳房がこぼれ出る。
 手のひらから指先まで、すべて使って穂波の胸をこねまわす。

「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ……」

 快楽と幸福に表情をとろかしたまま、穂波は喉を鳴らしてあえぐ。
 一也は穂波の柔らかな双乳の間に顔を埋め、穂波の匂いのする暖かな空気を鼻からいっぱいに吸い込んだ。

「恥ずかしいわ、一也君、えっちぃよ、ひゃんっ」

 なめらかな肌に舌を這わすと、穂波はぴくんと身体を震わせる。
 舌だけでなく、前歯を軽く立ててみたり、乳首に吸い付いたり。胸を思いのままに胸をもてあそぶ。
 乳房にしゃぶりついたまま、一也は左手をスカートの中にもぐりこませた。繊維の感触が、ふとももからお尻にまでずっと続いている。

「ストッキングなんか履いてるんだ」
「あ…ああ……、うん。ちっとは先生らしいやろ?」
「こうやって触ってると、なんだか痴漢の人になったみたいだよ」

 さわさわと尻を撫でさする。生のお尻を触っているとき以上に、いけないことをしているような気がする。

「でも、らしくないし、これじゃあデキないよね」

 そう言って一也はパンティストッキングの股間の部分を力任せに引き裂く。繊維に沿って、意外と簡単なほど断裂は広がる。

「あんっ、一也君、ひどい」
「俺もそろそろ我慢の限界なんだ」

 ズボンから取り出した一也の一物は、既に先走りの液にぬれていた。

「そっか、一也君も興奮しとるんやな」

 穂波は自らスカートをまくり上げ、パンストの下の薄手のパンティをずらして恥丘を露出させた。
 柔らかな曲線を描く肢体と、蜜のあふれ始めた雌の部分。
 赤い媚肉の間の裂け目にモノをこすりつける。

「ん…熱いわ、一也君の」

9 :792 投稿2回目 6/6:2006/04/12(水) 10:32:51 ID:f7GI6Qwd
「行くよ」

 一也は肉槍を一気に突き立てた。
 体重をかけて、男性器を深く受け入れようとする穂波。
 脈打つ膣が、すぐに一也を搾りたてる。

「うん、あっ、ああっ」

 奥へ、奥へと、何度もモノを打ちつける。
 パンパンと響く肉の音。
 穂波の背のスチールの棚がガタガタと鳴る。

「あんぅ、んっ、んんっ、いいよ、もっとしたって」

 両手を背に回してしがみついてくる穂波。
 体重のほとんどは一也にかかっている。

「んんっ、んんっ、あふっ、すごいよっ、一也君……」

 子宮の入り口をつかれながら、自らも腰を振る女教師。
 半開きにした口から舌をのぞかせ、荒い吐息とあえぎ声を漏らす。
 力任せのセックスで蹂躙されながら、その顔は歓喜の色に満ちている。

「もうすぐ…出ると…思うんだけど……」
「かまへんよ、中に出して。うち、ちゃんと避妊しとるから。
 こうやって、一也君に抱いてもらえるの、毎日ピル呑んで待ってたんやで」
「穂波先生、ごめんね」

 やらかい身体を抱きしめて、膣奥に精を解き放つ。
 牡棒を取り囲む肉襞が、多くの精を求めてみだらにうねる。

「ええよ…、うち、一也君のこと大好き……」

 うっとりと呟き、穂波は一也の額にキスをする。
 一也は性器を引き抜くと、蓋をするように、ずらしたパンティを戻した。

「あはは。パンツの中、一也君の精液でぐしょぐしょや。脇からあふれてきとる」

 穂波は股間に指を這わせ、精液をひとすくい舌先で舐める。
 汗ばむ肌と、匂い立つ雌の色香。緩んだ頬に、ずれた眼鏡。しわになったシャツ。放り出された豊満な胸、破れたパンスト、しみのついたスカート。
 若き女教師は、一也の前に無防備な痴態をさらしている。

「こんなふうにしてもらうの、1年ぶりやもんなあ。
 なあ、一也君、なんで今までうちのこと避けとったん?」
「穂波先生、立派な先生になりたいって言ってたよね」

 一也の返答に、穂波はぱっと破顔する。
 最初に一也と会った時、彼女は希望に目を輝かせて「夢は立派な先生になることです」と言ったのだ。

「あ……、覚えとってくれたんか。でも、もういいんよ。うちは一也君がいっちゃん大事やもん」

 射精が終わって萎えていく肉棒に指をそわせる。

「立派な先生になんてもう興味ない。うちは一也君にだけいい先生になれれば、それでええんや」

 自分は半裸のような状態のまま、穂波は一也の身なりを整えていく。ズボンを上げて、折れたYシャツの襟を直して。

「この部屋はうちがカタしとくから、一也君はそろそろ教室に戻んな」
「ありがとう、穂波先生。またしようね」
「せやな。これからはいつでもできるもんな」

542 :1_792 投稿3回目 1/8:2006/08/07(月) 01:04:10 ID:NiXaVftl
「一也くん、一也くん」

 授業が終わっても机に肘をついたままでうつらうつらとしていた一也を、静乃がやさしく揺り起こす。

「一也くん、お昼よ」
「ん……?」
「あ…一也…くん……」

 一也は寝ぼけたまま、静乃の身体を引き寄せる。目の前に恋人の顔を突きつけられ、目をつぶる静乃。どちらともなく唇が重なる。

「ん…ちゅ…ちゅく…ちゅっ……」

 昼休み、教室で堂々のディープキス。
 集まる視線に当人よりも赤面した玲菜が、一也の後頭部を容赦なく張り倒す。机に額を打ち付けて2ヒット。

「公衆の面前で何やってんだ、このバカ!」
「わたしは、一也くんがしたいのならどこだって……」
「いいなあ静乃ちゃん。もーらったっ、間接キス」

 一也の後頭部を撫でていた静乃の唇を、ゆのかが飛びつくようにして奪う。
 すかさずゆのかの襟元をつかんで引き剥がす洋子。

「たくっ。ごめんね、遠瀬さん」
「気にしないで。わたし、ゆのかさんのこと好きだもの」
「ボ、ボ、ボクも静乃ちゃんのこと好きだよっ」
「ったーく、もうっ、食堂の席、なくなっちゃうよっ」

 あたふたしながら静乃のことを見つめているゆのかを、洋子はずりずりと引きずっていく。

「アタシもメシ食べにいくけど、また静乃に恥かかすようなことしたらぶっ飛ばすからな」

 玲菜の言葉に、一也は机に突っ伏したまま反応しない。

「おい、こら、返事くらいしろよ」
「気絶しているんじゃないかしら」

 玲菜が無理矢理頭を持ち上げると、一也は額と鼻の頭を赤くして唸っている。
 静乃は隣の席の椅子を借りて、一也の頭を胸元に抱き寄せた。



 気がつくと15分も経っていた。

「仕方ないわ、こんなにぽかぽかと暖かいんだもの」

 静乃は相変わらずぽけぽけした口調でそんなことを言うけれど、もちろん一也が誤魔化されるはずもない。

「ちくしょう、玲菜の奴、ぶん殴ってやる」
「そんなこと言わないで。一也くんが女の子に手をあげるところなんて見たくないわ」

 一也を抱く静乃の手が背中を撫でる。顔をうずめる胸元は暖かで眠気を誘うが、今は睡眠欲より食欲だ。

「飯、食わないとな」
「こんなに気持ちいい天気だと、陽の当たるところで食べたくなるわね」
「でも、この時間だと、どこも人でいっぱいだろうな。屋上が使えればいいんだけど」
「屋上は鍵が掛かっているわ。生徒だけだと危険ですって」

 中学校でもそうだった。3年連続で屋上開放の要求が出されて、3年連続で却下された。

「先生がいればいいんだろ。行こうぜ、静乃、当てはある」

543 :1_792 投稿3回目 2/8:2006/08/07(月) 01:05:01 ID:NiXaVftl
 というわけで。一也たちは屋上にシートを敷いて座っていた。
 “たち”の中身は、静乃と、担任の穂波先生と、学園長の澄佳先生。
 一人だけ仕出し弁当の学園長は、穂波と静乃に羨望交じりの賞賛を送る。

「二人とも、ちゃんとお弁当作ってきてるのね。すごいわ」
「そないなことありゃしませんって。うちのは残りもんと冷凍食品やもの」
「わたしは、一也くんが喜んでくれるから――」

 静乃はおかずのスペースの過半を占めているハンバーグを、二つに切って一也に分ける。きちんとデミグラスソースとチーズがかかったハンバーグは、洋食屋で出されてもおかしくない出来だ。おかずが一品追加されて、元から豪華だった一也の弁当がさらに充実する。

「一也君のは成美の手料理でしょう。彼女は昔から料理や裁縫が得意で、辰也様のお気に入りだったのよ」
「辰也様って――」
「俺の親父だ。有り余ってる金を前途有望な若者にばら撒くのが趣味でね、その一人だった成美さんを、子持ちの未亡人だってのに手篭めにしやがった。五十過ぎたおっさんがだぜ」

 静乃の問いに一也が答える。
 この年代の少年のほとんどがそうであるように、一也の父――中川辰也に対する感情は複雑だ。

「そんなことを言うものではないわ。辰也様が再婚したのは、貴方に母親が必要だからよ。
 もっと家事ができたなら、私が貴方の母親として選ばれたかもしれないわ」

 若き学園長なんてもてはやされても、研究以外のことはなにもできないのよ。そう澄佳先生は自嘲する。
 澄佳の暗い表情に胸を打たれて、一也はその手をぎゅっと握る。

「先生が本当に教育学の知識以外になにも持っていなかったとしても、先生はそれで僕を助けてくれました」

 一也が登校拒否などしていた中学時代の一時期、この場にいる3人の女性は、みなそれぞれの形で一也を支えてくれていた。
 中でも、学園長就任を控えた忙しい合間に、万事に動きの鈍い公立中学校と正面切って渡り合い、卒業後は“学園”に迎え入れてくれた澄佳先生は、ゆのかの言い方を借りるなら、そう、一也にとってのヒーローだ。

「園長センセ、一也くんが“僕”なんて言うのはセンセにだけやと思いますよ」

 恥ずかしい指摘に一也の視線が泳ぐ。

「しめっぽい話はやめにしましょ。ほら、静乃ちゃんが麦茶くれる言うてます」

 静乃は水筒から麦茶を注いで皆に配る。

「ありがとう。本当に遠瀬さんはよくできた子ね。貴女になら安心して一也君を任せられるわ」
「せやなー、ゆのかちゃんのことも応援したげたいんやけど、静乃ちゃん相手はしんどいわあ」
「そんなことはありません。ゆのかさんはいつも元気で、一也くんは一緒にいる時いつも明るい表情をしてるんです。流先生は優しいお姉さんで一也くんもずっと甘えてましたし、学園長は一也くんの憧れの人なんですよ」

 思い当たる節がありすぎて、何もいえない一也。

「静乃ちゃんは一也くんのことよく見とるんやな。健気で謙虚でほんとええ子や。一也くん、こんな子泣かしちゃあかんよ」

 一也は静乃の作ってくれたハンバーグを噛みながらこくんと頷く。
 完全に一也の好みに合わせたハンバーグ。これだけのためでも、静乃を手放すなんてあり得ない。この味にたどり着くのにどれだけ努力したか、わかっているからなおさらだ。


544 :1_792 投稿3回目 3/8:2006/08/07(月) 01:05:38 ID:NiXaVftl
 昼食を食べ終わった後、学園長はとんとんと指で自分の膝の間を叩いた。
 ここに座りなさい、というジェスチャーだ。
 静乃も穂波も、左右に座ってにこにこ笑っている。

「体重をかけても構わないのよ」

 誘われた通りに、学園長に背を預ける。
 胸に腕が回され、抱き締められる。肩に当てられる先生の頬。首筋に唇を押しつけられる。

「ちゅっ。キスマークをつけてしまおうかしら」
「センセ、独り占めはずるいやないすか」

 ほかの二人も身を摺り寄せてくる。穂波が右腕をぎゅっと抱きかかえ、静乃が遠慮がちに左手を握る。
 人肌のぬくもりに、ぽかぽかと照らす太陽。緑豊かな丘の上にある学園を通る風はさわやかだ。
 時間の感覚がなくなり、いつしか左右の二人は眠り込んでいた。小さく口を開け幸せそうに寝息を立てる穂波先生と、童話に出てくる眠り姫のような静乃。

「一也君、まだ起きている?」
「ん?」
「私のお話、聞いてくれるかしら」
「はい」
「ありがとう」

 その声色は、いつも学園を預かる凛々しい才媛のものではなくて、近衛澄佳という一人の女性のものだった。

「私は生まれつき子供が生めない身体なの。
 だから、辰也様が貴方を紹介してくれた時、貴方のことをきっと神様が私に授けて下さった子供だと思ったわ」

 15の少年にとって、小学生の頃の回想は、憧憬か後悔を纏った断片的なものだ。
 ピチッとした紺色のスーツを着て、ヒールの高い靴を履いた長身の女性の姿が、彼の記憶には残っている。
 今が36ならば、当時既に30前後だったはずだけれど、一也の抱いた印象は、カッコいいお姉さんというものだった。

「でも、違った。貴方が逞しく成長していくにつれて、貴方を一人の男として愛してしまったの。
 新任の学園長への風当たりは強かったけれど、貴方を迎えるための準備と思えば辛くはなかったわ」

 回された腕に力が篭もる。
 故意にか、偶然にか、一也の股間に手のひらが押しつけられる。
 その程度はアプローチは、穂波や晶で馴れているはずなのに、一也の身体は熱を持つ。

「先生が好きな人は、ずっと父だと思っていました」
「辰也様は、私の海外留学を支援してくれて、この歳で学園まで任せてくださった恩人よ。感謝も尊敬もしているけれど、あの人は今でも貴方のお母様だけを見ているもの。あの人を愛して生きていくのは辛すぎるわ」

 興奮に膨らみつつある男性器を、澄佳が服の上からまさぐる。

「私が愛しているのは貴方よ、一也君。貴方が欲しいの」

 敬愛する澄佳先生に迫られるという状況に、一也の思考は対応できていない。
 同年代の静乃たちや姉のような穂波と経験を重ねても、“大人の女性”である“先生”は別格だった。

「先生が…学園で…こんな……」
「流先生とはしたんでしょう?」
「ごめんなさい」
「いいのよ。貴方がこの学園で何をしても、何を望んでも、私は全力で貴方を助けるわ」

 ズボンのホックが外され、盛りのついた肉棒が露出する。
 澄佳の手が直接触れると、一也の身体が震え、耳元で穂波が唸り声をあげる。
 心から一也を慕う二人の女性は、鎖や革よりも強い拘束具だ。身じろぎすら自由にできない。

545 :1_792 投稿3回目 4/8:2006/08/07(月) 01:06:35 ID:NiXaVftl
「貴方のためならなんでもしてあげたいの。私の身体も知識も権力も全部貴方のものよ。
 学園を貴方の望むように作り変えてあげる。さあ、なんでも言って」

 そう言われても、学園長の権力を使って実現させたいフェティッシュな妄想など、即座に思いつくはずもない。
 たとえ思いついたとしても、いきなり口に出せるほど大きな肝臓も持ってないし。

「じゃあ、英文法の授業を、先生が代わってください」
「私の授業が受けたいのね、わかったわ。来週からでいいかしら」
「明日から。いや、あの、来週からでもいいです」
「いいわよ、明日からで。楽しみだわ」

 試しに言ってみた依頼を、澄佳は容易く受け入れた。
 誠実な教育者として尊敬を集める学園長が、一也に隷従し、その権力を何のためらいもなく私用すると宣言する。
 もちろん、会話の間も、一也の肉棒に奉仕する手は休まっていない。
 憧れの先生の示す媚態と、恋人や担任が何も知らずに傍らで寝ているという背徳的なシチュエーションは、男を興奮させるのに技巧以上の意味がある。

「感じてくれているのね、汁が溢れてきたわ」

――くちゅ、くちゅ、くちゅ

 音が立つほどにこぼれた汁が、薄紅色のマニキュアを塗った澄佳の整った指に絡む。
 先走りの液に塗れた指先を鼻先に運び、口に含む。

「これが一也君の匂い……ん……」
「先生……んんっ……はあ…はあ……」
「かわいいわ、一也君」

 どれだけ昇りつめても身動きするわけにはいかない状況で、焦らすように澄佳は手の動きを弱める。
 耳たぶを甘く噛んで、舌を内に差し入れる。

「んんっ……」

 痙攣する身体。肩に額を押しつけ、右腕にしがみついてる穂波が、甘く息を吐いて身をよじる。

「ああ……先生…僕……辛いよ……」
「澄佳って呼んで」
「…澄佳…先生……してください……」
「ダメよ、一也君。私は貴方の女なのよ」

 肉棒を指先でつつかれると、二つに分かれた先端部が射精を求めてひくひくと広がる。

「ん……、澄佳、早く俺をイカせるんだ」
「はい、御主人様」

 たちまち澄佳の左手がたくみに肉棒を締め上げ、右手のてのひらが亀頭を激しくこね回し始めた。
 二つの手の中で揉みくちゃにされる肉棒が、一也の脳髄に快楽を流し込んでくる。
 顎が上がって、上体全ての体重が、澄佳の身体にのしかかる。
 澄佳はそれを受け止めながら、一也のモノを搾り続けた。

「あ…せ…先生…で…出るよ……」

 その言葉に予告としての意味はほとんどなかった。
 言ってる最中に、精液が勢いよく噴き出してきたからだ。
 吹き上がった白濁液は、澄佳の手や、スーツの袖だけでなく、隣で寝ている静乃の制服や顔にまで降りかかる。



546 :1_792 投稿3回目 5/8:2006/08/07(月) 01:07:29 ID:NiXaVftl
「ん…んん……」

 寝ぼけ眼のままの静乃が、髪から垂れてきた精液を舐める。

「ん……苦い……」

 ゆっくりと口の中でなめ回して、それからごくりと飲み干す。
 夢うつつな表情で、二度三度あたりを見渡した静乃は、精液にまみれたままの男根に目をとめる。

「学園長にしてもらったの?」
「う…うん。静乃…ごめんっ、と、とにかくごめん」
「一也君は悪くないわ。私が強引に迫ったのだもの」

 互いにかばいあう二人に、天使のような美少女は一片の曇りもない慈愛の表情を浮かべて、お祝いを言う。

「よかったね、二人とも。わたしは、先に教室に戻りましょうか」
「え? 静乃、その…それだけ?」
「私は貴方の側で一也君を……。遠瀬さんは気にしてないの?」

 こくりと首を傾げる静乃。
 一也の腕に顔をうずめるようにして眠っていた――というか寝たふりをしていた穂波が、立ち上がって静乃の側に動く。

「静乃ちゃん、実はまだ寝ぼけとるやろ。そんな格好で教室入ったら大騒ぎやで。
 なあ、静乃ちゃんは一也くんの恋人なんやから、言いたいことあったら言ってええんよ」
「え? わたしは一也くんさえ幸せならそれでいいんです」
「物分りいいことばっか言うとったって、静乃ちゃんが不幸で一也くんが幸せになれるわけないやん。
 静乃ちゃんが思っとるよりずっと、一也くんは静乃ちゃんのこと大切にしとるんやから」

 食事の時に持ち出した濡れタオルで、穂波は静乃の顔をぬぐう。
 くすぐったそうにしている静乃の自然な表情が新鮮で、一也は目を奪われた。

「ほら、なんでも言うてみ。うちや園長センセにでもええよ。それとも、うちらがいると言いにくい?」

 静乃は小さく首を横に振る。
 それから、頬を赤く染め、上目遣いに一也を見ながら、消え入りそうな声で口を開いた。

「わたし…一也くんの…、…ち…………が…ほしいの。一也くんと…セックスしたいんです」
「あはっ、静乃ちゃんは本当に一也くんのことが好きなんやなー。
 恥ずかしがらんと、好きな人とエッチしたいのは当たり前やんか」

 穂波は静乃の手を取り、自分のスカートのうちに導く。

「ほれ、静乃ちゃん、触ってみ? うちも一也くんとしとうてこんなになっとる」
「あの、それなら、先生が――」

547 :1_792 投稿3回目 6/8:2006/08/07(月) 01:08:19 ID:NiXaVftl
「まだ言うか、この子は。ええい、実力行使や」

 穂波は静乃のわきの下に腕を差し入れて立ち上がらせる。
 もちろん抱え上げられるほどの力持ちではないが、静乃はおとなしく従う。
 一也の正面で立たせた静乃のスカートを、穂波はぺろりとめくり上げた。

「ほれ、一也くん、見てみ? 静乃ちゃん、濡れとるやろ?」

 上品でおとなしいデザインの白色のショーツに、はっきりわかるほどの染みが広がっている。
 秘部が見えるようにショーツをずらすと、輝く蜜が糸を引く。
 澄佳の手コキで射精したままの肉棒が、再び頭をもたげてきた。

「このまましちゃおっか。静乃ちゃんの性格じゃあ、上になったことなんてないやろ?」

 ないというわけでもないが――
 静乃は自分から腰を振るより、こっちの動きに合わせるタイプなので、騎上位はむやみに疲れるのだ。

「流先生」

 それまでずっと黙っていた学園長が、硬い口調で制止した。

「避妊のことはちゃんと考えているかしら?
 一也君は責任を取るって言うでしょうけど、若い二人に育児の負担は大きすぎるわ」
「毎日、基礎体温表をつけてます。生理周期も29日で安定していますし」
「えらいなあ。うちはあれ無理や」

 目が覚めたら、なにより先にベッドサイドの体温計を口に含み――
 たしかに穂波には無理なように思える。あと、ゆのかにも。

「気がつくと、小人さんがつけてくれてるんです」

 珍しく静乃がそんな冗談を言う。
 一也の部屋に静乃を泊めるとその光景を見ることができる。
 とろんとした顔つきで、“お泊まりセット”の体温計をしゃぶっている静乃が妙にエロかった。

「それなら安心ね、さあどうぞ」

 澄佳が一也の腰を押し出す。
 穂波にいざなわれ、静乃の腰が下りてくる。
 一也は澄佳をクッションにして体重を預けているから、騎上位と対面座位の中間のような姿勢になる。

――ちゅぅ

 静乃の下の口が、一也のものに口付けた。

「んんっ……」

 静乃の喉が喜悦の音を漏らす。
 そのまま抵抗なく男の象徴を飲み込んでいく静乃の膣。
 筋肉で締めつけて来るのではなく、肉襞がからみついて擦れる感覚。
 尻が一也の上に乗るのとほとんど同時に、先端がいちばん奥の膣口を突く。

「ひざまでぺたんと付いちゃった方が、深く入るし動きやすいよ。ほれ」
「ん…く…ゆ………はんっ」

 穂波が静乃の足を払う。
 静乃の体重全てが一気に接点にかかるような重圧。
 一也の腹に両手をついて“女の子座り”している静乃。
 お嬢様らしい顔立ちは無防備に緩み、涙の浮かぶ瞳は一也だけを映している。

548 :1_792 投稿3回目 7/8:2006/08/07(月) 01:10:04 ID:NiXaVftl
「は…ん……あ…ふ……」
「遠瀬さんの表情、女の私でもゾクゾクしてしまうわ」

 元が性的な要素を感じさせない清麗な美少女だけに、それが蕩けて崩れた時には、息を呑むほどの背徳的な官能が浮かび上がる。

「静乃、きれいだよ」

 手を差し出すと、両手でぎゅっと握り締めてくる。
 敏感な肉体が伝える性感に、意識も思考も真っ白に塗りつぶされて、浮かべる無垢な笑顔には、白痴美すら感じさせるものがある。

「ちゃんと動いて一也くんを喜ばせたろうなあ」
「…あ……ふぁいっ…」

 穂波が静乃の身体を引き上げる。
 めくれあがった割れ目から、汁まみれになった肉棒が吐き出されてくる。
 ほとんど抜け切るとこまで持ち上げて、再び身体を下ろしていく。
 ゆっくりと、ストロークの長い上下運動。
 無理に激しく速く動かないでも、一也自身をとらえて少女の秘肉が十分な摩擦を与えてくれる。
 精液と愛液にまみれた結合部は、ぴちゃん、ぴちゃんと重たい水音を立てる。

 息を合わせて、下から大きく突き上げる。
 上体を斜めにして澄佳に寄りかかっている今の姿勢だと、腕を床につけるから腰が振りやすい。

「……ふ…あ…あ…はあっ…ん……」

 静乃が軽く上向いて大きく息を吐く。汗で湿った白い喉がなんともいえずエロい。

「先生、重くないですか」
「気にしないで、貴方の重みを感じられると嬉しいもの」
「でも、センセ、顔、赤くなってますよ」
「それはね……、一也君が腰を振ると、衝撃が子宮のあたりにじんじん伝わってくるの」

 耳の裏側から、頬や首筋を、澄佳の舌が這い回る。

「性器を交えるだけが、セックスじゃないわ」

 男性器の構造上、女性の上で男性が仰向けになる――という形での交接は不可能だ。けれど、感情が通っていれば、どんな姿勢でもセックスなんてできるのだ。

「ええもん、うちは静乃ちゃんで遊ぶから」
「え……? な…ながれせんせ?」

 穂波は後ろから静乃の制服に手を回す。
 空色のセーラー服の胸元を開き、中のシャツをめくり上げる。
 大きくはないけれど、形の良い柔らかな乳房。いやらしく膨らんだピンク色の乳首が、その完璧な均整美を崩している。

549 :1_792 投稿3回目 8/8:2006/08/07(月) 01:10:53 ID:NiXaVftl
――ふにふに

 静乃の胸を左右から揉んでいく。親指と人差し指でこねて押し出すような指使いに応じて、柔らかい肉がこちらに突き出されてくる。

「な、ながれせんせ、ああ…はずかしい……」
「でも、一也くんに見てもらうの、イヤやないやろ?
 一也くんも見てるだけやなくて触ったげなよ」
「ああ、静乃、触るよ」
「うん、一也くんの好きなようにして」

 静乃の胸にてのひらを押し付ける。
 汗で湿った滑らかな表面と、五本の指がうずまるほどにしなやかな脂肪。
 手首をつかんだままの静乃の両手に、力がこもる。けれど、それは抵抗ではなくて、むしろ自分の胸に一也の手首を押しつけるみたいだ。
 ゴムのような弾性のある瑞々しい乳首に爪を立てる。
 快感に過敏な静乃の全身が電気を通したように震えて縮こまり、二人の結合部までが鋭く反応する。

「ひっ…ひあっ…かしゅ…ゅ…かずや…くんっ……」

 ろれつの回らない声で一也の名を呼ぶ。
 感じやすい自分の身体をおそれている静乃を安心させるように何度も名前を呼んで声をかける。

「きれいだよ、静乃。静乃がしてくれてとっても気持ちいい。もっと動いて」
「ほんと? うれしい…うれしいよ…かずやくんっ……、わたし……はん…がんばる」

 穂波はもう静乃の胸をさするのに夢中だ。
 だから、一也の腰の上で、白いお尻と太ももを前後させてるのは静乃自身。
 何度も高みに登りつめ、気持ちよくて気持ちよくて頭が真っ白になった美貌の恋人は、一也の手を強く握り締め、懸命に腰を振っている。

「んんっ…はんッ…、かふ…か…かずや…くんも……、イッてね…、精子…いっぱい…わたしの…中に出してっ……」

 言葉と同じぐらい雄弁な柔肉が、一也のものを絞り上げる。
 暖かい肉の壁が、前後左右から肉棒を吸いついて離れない。
 一也がここまで堪えてきたのは既に幾度も射精をしたからだ。
 でも、愛しい恋人をこれ以上焦らすのはかわいそうだ。
 汗で額にはりついた長い前髪を払ってやる。それだけで目に浮かべた涙をきらきらさせて静乃は微笑む。

「ん…く…あ…ああっ…あっ…かずやくん……」

 身体のうちに射精を感じて、静乃は喜びの声を上げる。
 抱きつくように身体を支えている穂波を振り払い、一也の上に倒れこんでくる。
 抜けた結合部から、逆流した白濁液がたくさんあふれ出してきた。
 静乃のスカートも、一也のズボンも、澄佳のタイツも、見る影もなく精液まみれだ。

「重いわよ、二人とも」

 澄佳先生は言いながら、むしろ静乃の身体を引き上げ、生徒二人をまとめて抱きしめようとする。
 憧れの先生と幼馴染の恋人のサンドイッチ。

「ええ顔しとるなー、写真撮ってええ?」

 3人を見下ろして穂波が言う。
 手には小さなデジタルカメラ。
 静乃は一也の胸に顔をうずめて、ちらりと少しだけ視線を向ける。

「ええよ、静乃ちゃん、そのカッコとっても静乃ちゃんらしくかぁいいもん」

 そう言われるとその“かぁいい”姿が見たくなる。
 一也と澄佳が、静乃に優しい視線を向けた瞬間、穂波のカメラがシャッターを切った。


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