Bitter Choco Liqueur
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ビターチョコリキュール
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「妖来宴」
一
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二
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三
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四
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五
村の民家の戸が突然、蹴破られた。妻と娘と川の字になって眠っていた家主の男は、慌てて飛び起きる。乱暴に壊された障子戸の向こうに、獣のように目をらんらんと輝かせた人影が立っている。
衣服の類を身につけていないため、家主は鬼か妖が押し入ってきたのかと思った。よく目を凝らせば、見覚えのある男であった。
伊佐井の殿さまの次男坊にくっついてきたならず者の一人だ。あろうことか、娘を手篭めにした。こんな夜中に、また娘に手を出しにきたのか。家主は、追い払ってやろうと起き上がる。
そのとき、家主の男は異常に気がつく。まだ日の出まで時間があるだろうに、外が明るい。陽光に照らされているのは、また違う。
「火事だ!」
村の誰かが叫んだ。その言葉を合図に、目の前のならず者が家屋に踏み込んでくる。無言で、家主の男を突き飛ばした。家主は、狼藉者の異様を見た。口元からは狂犬のようにだらだらとよだれが垂れ落ち、股間には硬く勃起した逸物が露わになっている。
「きゃああぁぁぁ!?」
娘の悲鳴が響いた。狼藉者が娘の寝着をはぎ取って、布団の上に組み伏せている。隣にいた妻は腰を抜かして、動けない。
「何をしている! 娘を離せ!!」
家主が、狼藉者に飛びかかる。狼藉者は意に介する様子もなく、無造作に腕を振る。それだけで、家主は再度突き飛ばされる。人とは思えない異様な怪力だった。
「くそっ! 畜生めが!!」
家主は悪態をつきながら外へと駆け出た。納屋で使い込まれた鍬を手にすると、戻ってくる。娘に向かって腰を振る男の背後に立ち、鍬を振りあげた。
「……おまえらが、こなけりゃ!!」
ため込んでいた憎悪を爆発させて、ならず者の背めがけて鍬を振りおろす。肩口に鍬の刃が刺さった。男の肩がへこみ、血とは思えない黒くどろりとした体液がわずかに噴き出す。
それだけだった。男は何事もなかったかのように、娘を犯し続けている。家主は、妻の隣で腰を抜かした。
村の中では、いち早く火の手に気づいた者たちが、女子供を逃がして、消化に当たろうとする。だが、逃げようとする女たちは、一人の男に行く手をふさがれる。
希ノ輔の供として村に訪れ、白百合姫が再び連れてきた、もう片方の男だ。男は、逃げようとしていた女を殴りつけると、泣き叫ぶのも意に介さず犯し始める。
気がついた村の若い衆が、男と女を引き離そうと殺到する。発情した獣のようにがっつく男は、何人がかりでも押さえつけることができない。
そうこうしているうちに、村の火の手はますます勢いを増していく。
白百合姫は、村の入り口で見る間に広がっていく地獄絵図を見守っていた。白い裸身が炎によって照らし出され、口元に妖艶な笑みを浮かべる白百合姫の様は、狂女と言っても差し支えない有様だった。
そこへ燃え盛る村から、幾人かの者たちがやってくる。村の衆だ。皆、鍬や鎌を手にしている。中には、どこで手に入れたのか、野太刀を持った者もいた。
「おまえか! おまえが、化け物の親玉か!?」
武器を手にした村人たちが、白百合姫を取り囲み、刃を向ける。
それだけだった。
白百合姫の身体から漂う濃密な甘い香りをかいだとたん、怒りのままに白百合姫を八つ裂きにしようとしていた村の衆たちは脱力する。手にしていた武器を落とし、ただ呆然とその場に立ちすくむ。
「お脱ぎ」
目を細めた白百合姫が、短く命令する。男たちは繰り糸につるされたように、白百合姫の言葉に従う。粗末な着物を脱ぎ捨てると、隆々とした男根がそそり立っていた。
「くすくす。下々の者と言えど、よいものを持っているわ」
白百合姫は手近な男の前でひざ立ちになると、すでに勃起している肉棒をたおやかな指先でなでる。男は背筋を振るわせて、射精孔から透明な先走り汁をにじませる。
「はむっ、ぶぢゅるっ! ぶぢゅ、むじゅうっ、ぢゅるっ! じゅるるるるるうっ!!」
陰茎の根本まで口に含んだ白百合姫が、はしたないほどに音を立てて男根を吸引する。男は背筋を震わせ、わずかにうめいた。妻以外の女を知らぬ村の男にとって、白百合姫の妖女の技には耐えることすらかなわない。たちまち、姫の咥内へと射精する。
「んぐ、むぐっ。こく、こくっ。はあぁぁ。良い、お味。うふふっ」
精汁を舌の上で転がし嚥下した白百合姫は、うっとりとつぶやく。
「くすっ。私のお口はふさがっているけれど、下と後の穴は空いているわ。誰か、使いたいものはいるかしら」
白百合姫は指で自らの陰部を押し開き、秘唇と菊座を見せつける。村人のうち、数名がふらふらと白百合姫のもとへと近づいていく。白百合姫に促されるまま、新たな犠牲者の男根が二本、白百合姫の内へ呑み込まれていく。
ぐちゅぐちゅ、ぢゅむっ、じゅぷじゅぷっ。
淫らな水音の旋律を奏でつつ、白百合姫は腰を振り、陰茎をなめ回す。村の衆たちは、白百合姫の妖艶な色香に操られる傀儡と成り果てていた。
姫に促されるままに女体を犯し、精を放つ。数度の射精で白百合姫が許すはずもなく、生命の雫の一滴までも搾り取られる。
狂った情交の果てに村人たちは一人、また一人と、干からびた躯へと変わり、地面に倒れ込んでいく。
群がっていた男たちを搾り尽くした白百合姫は立ち上がり、村のほうを仰ぐ。火の手は、村全体に回っていた。
白百合姫は赤い炎に身を照らされながら、干からびた躯の頭をひざの上にのせる。そのまま抱きかかえ、白百合姫の豊満な乳房に躯の頭を押しつける。
影絵だけを見れば、母性愛に満ちた情景にも見えた。実際は、妖異の手による不浄の儀式だ。白百合姫は自らの乳首から分泌される妖乳汁を、躯一つずつに順番に飲ませていく。
やがて躯と化した村の衆たちが立ち上がる。瞳から知性の光が抜け落ち、股間の男根は隆起したままになった姿へと変わり果て、白百合姫の命令をじっと待つ。
「お行きなさい」
白百合姫が告げた。躯人と化した村人たちは、ふらふらと燃え盛る村へと向かっていく。
「はああっ! あっ、はああっ、ん! あぁぁああんっ!!」
「う、あっ……たの、む、やめ……うあっ!!」
村が焼け落ちる中、一件の民家から年頃の娘の嬌声が響いていた。火の手が上がると同時に陵辱された娘だ。いま、その娘は自分の父である男の上にまたがり、男根を膣内に呑み込んで腰を振っていた。
娘の横では、彼女を陵辱した張本人が、今度は彼女の母を犯していた。父は娘に、母は狼藉者になぶられる。娘の父と、陵辱者はほぼ同時に絶頂を迎えて、交わる相手の中に精を放とうとしていた。
父が娘の中で欲望を噴出される。これが初めてではない。もう数えきれないほどの絶頂を味あわされていた。精のみならず、生命の根元そのものが娘の手によって吸い取られていく。見る間に父の身体は、干からびていく。
「あっ、うんっ! はあ……ふふふふふ……」
娘が妖艶な笑い声をあげる。娘は、半ば本能がつき動かすままに、干からびた父の頭を抱え、自らの胸に抱きすくめる。
貧しい村で育った娘の身体もまた貧相なものであったが、いま父の頭を沈める乳房は瓜のように大きく豊満であった。
「あはははは! ふふふふふふ!!」
父の顔を乳房にぐりぐりと押しつけると、ぷじゅるっと母乳が噴出する。娘は父に乳汁を与えると、やがて父の身体が自ら娘の体液を求め始める。
やがて娘の父は、白百合姫が作り出したのと同様の躯人となってよみがえる。
異変は、父と娘の横でも起きていた。躯人と化したならず者の精を受けた娘の母の肉体も、また変化していく。
顔に刻まれた深いしわが消えていく。肌の艶が戻り、若かりし頃以上の、輝きが宿っていく。紅を塗ったわけでもないのに、唇には朱が指した。やせていた身体も見る見る内に肉付きが変わり、尻と胸は豊満そのものとなり、乳房にいたっては娘以上の巨球へと変わる。
「ほほほ……ほほほほほっ!」
陵辱者から解放された母は、妖しげな笑い声をあげながら立ち上がる。
父は陵辱者同様の躯人へ、母と娘は白百合姫のような妖女へと変貌していた。人外となり果てた四人は家屋から、火の海と化した村へと出る。
四人が歩み出た直後、屋根が焼け崩れた。
村中に地獄絵図が広がっていた。火の手を止められずに、炎の海となっただけではない。
「う、うあっ。かっ、ひいっ!?」
「はああっ、ああんっ! あふっ、はふんっ! あぁ、いいっ!!」
火がはぜる音に混じって、村の至る所で悲鳴と嬌声が響きわたる。燃え盛る家屋から命からがら逃げ出した村人たちを、躯人となった男と、妖女と化した女が組み伏せて犯しているのだ。
躯人に犯された女は妖女となり、妖女に陵辱された男は躯人となる。新たな躯人と妖女に生まれ変わった犠牲者は、新たな獲物を見つけだし、犯し、仲間を作り出す。
ある妖女は、自分の息子だった幼げの残る少年の腰の上にまたがる。母であった妖女に搾り取られ、妖気のこもった乳汁を与えられた少年は、稚気の抜けない容貌ながら獣欲のままに情交を求める躯人と化す。
ある躯人は、逃げ遅れた老女を犯す。しわくちゃの老女は、犯される内に見る間に若返っていく。深いしわが消え、赤子のように艶やかな肌がよみがえり、曲がった背筋はまっすぐに伸び、しおれた乳房は内側から膨れていく。躯人が絶頂に至る頃には、妙齢の外見を持った妖女となり、産声のごとき嬌声をあげた。
躯人と妖女は、ねずみが子を産み増やすがごとく仲間を増やし、瞬く間に村中の人間を妖異の姿へと生まれ変わらせていった。
白百合姫は空を仰いだ。東の空が、白くなってきた。そろそろ、夜明けが近い。
村に視線をおろす。燃え盛る炎は、すでに鎮まっていた。燃えるものすべてを焼き付くし、村があった場所は完全に灰となっている。
廃墟と化した村の跡から、幾人ものの人影が白百合姫のほうへと歩いてくる。躯人と妖女に変貌した村人たちだ。躯人は無表情で、妖女は惚けたような笑みを顔に張り付けている。
と、白百合姫は突然、激しい頭痛と吐き気に襲われる。頭と胸元を押さえたまま、その場にうずくまる。姫は、足下にしたたかに嘔吐する。
メリメリと頭が裂けるような頭痛は、起きたときと同様、唐突に消えた。白百合姫は、立ち上がる。目の前には、躯人と妖女の群が整列していた。
白百合姫は、頭に手を当てる。姫の頭には、不揃いな角が生えていた。
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