Bitter Choco Liqueur
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ビターチョコリキュール
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「妖来宴」
一
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二
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三
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四
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五
──この洞窟に囚われてから、どれくらいの月日が経っただろうか。
岩に囲まれた空間の中で、白百合姫は自問した。岩穴の奥深くに日の光は入り込まず、時間感覚は曖昧になる。
妖鬼妃を名乗る鬼女と、希ノ輔という肥満の武士の汚れたまぐわいを見せつけられてから、およそ五日か、十日か。城から連れさらわれてから、まだ一月は経っていないだろう。
白百合姫は、木製の格子がはめられた岩牢の中に幽閉されていた。岩牢の中は広く、奥には泉も湧いていたため、身を清めるともできた。質素なものではあったが、食事も与えられた。
にも関わらず、姫の流麗な黒髪に映える白肌は憔悴の色が濃く、膨らんだ唇にも血の気の色が薄い。洞窟内に満ちる淀んだ空気と、ねっとりとした妖気が白百合姫の気力と体力を奪っている。
そうでなくても、白百合姫は蝶よ花よと育てられた箱入り娘だ。豊かな武家の末娘に産まれ、器量も良かったため、両親や兄姉にことのほか可愛がられた姫にとって、虜囚の暮らしなど耐えられない。自分をさらったのが、人知の理解の外にいる妖であるというのなら、なおさらだ。
白百合姫の気力を奪う要因は、他にもある。一つは、希ノ輔の件だ。お世辞にも精悍とは言えない、でっぷりと肥え太った武士が白百合姫を助け出すためにわざわざやって来たという。
にも関わらず、希ノ輔という名の肥満の武士は、白百合姫をおとしめ妖鬼妃をたたえる言葉を叫んだばかりか、姫の眼前で妖女との汚れた情交を繰り広げた。
この世の汚れとは無縁に育った白百合姫にとって、それは地獄の餓鬼が群がり合うごとく、とても許せないものであった。そんな希ノ輔に助けを求めるなど、想像することもできない。
白百合姫の不安の種はもう一つあった。妖鬼妃が言っていた、父君のお触れのことだ。白百合姫の父は、姫を助け出した者に娘を嫁として与える、と触れを出したという。
白百合姫を苦しめるために、妖鬼妃が考えついた虚言の可能性もある。だが、万が一本当だったら、という疑念が姫の脳裏から離れない。
武家の娘は、他の武家に嫁入りし、両家の橋渡しとなるのが常識だ。当然、白百合姫もそう言われて育ち、本人もいつかいずこかの武士の妻となるのだろうと漫然と考えていた。
──もし、父君の出したお触れの話が本当だったのなら。
希ノ輔の他にも、自分を助けようとする者がやってくるかもしれない。その男が希ノ輔のように醜い欲望を抱えていたり、あるいは、身分の低いならず者だったりしたならば。
白百合姫は、その者の妻とならねばならない。いつか父母が自分にふさわしい縁談を持ってきてくれると信じていた白百合姫にとって、それは恐怖であった。
白百合姫は、格子の隙間から洞窟の様子をうかがう。岩壁の所々にもうけられた篝火が、濡れた地面を照らし出している。
もとより人気のない洞穴だ。姫をさらった張本人、妖鬼妃も彼女の前に姿を現すことはほとんどない。白百合姫の食事は、いつも気づかぬうちに岩牢の片隅に置かれている。
白百合姫には一つ、気がかりなことがあった。ここ数日、希ノ輔と妖鬼妃の情交を見せつけられた後から、洞窟内を見慣れぬ影が徘徊しているのだ。
物陰からうかがった限りでは、全身真っ白で肥満体型の鬼のようだった。近くの村から略奪してきたのか、米俵や野菜、酒壷を運んでいることもあった。少しずつだが、日を追うごとに数が増えている気もする。
あの妖鬼妃とかいう鬼女が、仲間の妖を呼び寄せたのかもしれない。
白百合姫はそう思う。非力な姫は、もとより自力で逃げられるとは考えていなかったが、ますます逃げることが難しくなるかもしれない。白百合姫は格子にふれる細い指に、力をこめた。
格子戸が、わずかに動く。白百合姫は驚いた。周囲の様子をうかがい、誰の気配もないことを確かめる。両手を格子に添えて、押す。
小さな音を立てて、格子戸が押し開かれた。かんぬきが抜かれていたらしい。白百合姫は、そのまましばし逡巡したが、やがて意を決して歩きだした。
じめじめとした洞窟に、ひたひたと白百合姫の足音が響く。忌み谷の洞穴は広く、複雑に入り組んでいる。篝火が設けられているところなどほんの一部で、白百合姫はすぐに闇の中に迷い込んでしまう。
白百合姫の裸足の裏が、岩とこすれて痛み出す。姫は、早くも後悔し始めた。洞窟はおろか、野外の散策すら供の者に導かれていた白百合姫にとって、妖も根城とするほどの天然の迷宮は荷が勝つ。
暗闇の中を幽鬼のようにさまよっていた白百合姫は、岩の回廊の先にぼんやりとした明かりを認めた。外の光かもしれない、そうでなくとも、もと来たところに戻るだけだろう。そう考え、姫の足は火に引き寄せられる蝶のように、明かりのほうへと向かっていく。
それは外の明かりでもなければ、もといた岩牢でもなかった。白百合姫は、ぼっかりと開いた岩の空洞に出た。岩壁に篝火がたかれている。
「……ひっ」
白百合姫は思わず息を呑む。空洞の中央には、白くぶよぶよした肉に覆われた奇怪な巨塊が、姫に背を向けてうずくまっている。白百合姫がときおり見かけた、白い鬼の倍ほどもの体躯がある。
肉の塊からは、二本の野太い腕が生えていた。その腕は、地面の上に散らばった何かをつかんでは、顔らしき部分へと運んでいる。
見れば、肉塊の周囲には米や野菜、魚の干物などが無造作に広げられている。食物を生のまま、貪り食っているのだ。
──鬼たちの親玉だ。
白百合姫は、そう思った。無意識のうちに足が後ずさる。気が付かれぬうちに、一刻も早くここから逃げ出そう。白百合姫は、もと来た洞窟を駆け戻ろうと振り返る。
白百合姫は息を呑む。いつの間にか、背後には二匹の真白い鬼の姿があった。白鬼の身体から生臭いにおいが漂い、白百合姫は顔をしかめる。
巨鬼と白鬼に挟まれ、逃げるに逃げれない白百合姫を、二匹の白鬼が腕をつかんで拘束する。粘液でもまとっているのか、白鬼の手のひらは妙にぬめる。
「いやっ! 離れなさい!!」
白百合姫は必死にもがくか、姫の細腕では抵抗のうちにも入らない。
「ふしゅるるるっ! ふしゅるるるるうっ!!」
二匹の白鬼は、奇怪な鼻息を荒くする。興奮しているのか、口元からだらだらとよだれを垂らす。片方の鬼は、白百合姫の流れるような黒髪に顔を埋め、匂いをかぐ。もう一匹の鬼は、白百合姫の頬に舌をはわせ、べろべろとなめ回し始める。
「ひぃ、っ。いや、あ……っ!」
身の毛もよだつような嫌悪感に襲われて、ただでさえ蒼白だった白百合姫の顔から、ますます血の気が引いていく。生臭く粘つく腐汁のような唾液に、白百合姫はまみれる。
「おほほほ、ほ、ほほ。どうじゃ、忌ノ輔。旨いか?」
空間に白百合姫も聞きなれた女の声が響いた。闇の奥から、女の姿が浮かび上がる。声の主が歩みを進めると、篝火に照らされて、その姿が浮かび上がる。
常人にはあり得ないけばけばしいほどの極彩色の髪、暗闇の中でもぎらぎらと輝く黄金色の瞳、肌は文字通りに青ざめて肉付きの良い唇は紫色に染まる。
どこからか奪ってきたものか仕立ての良い着物を羽織っているが、帯は締めていないため、布の隙間から豊満すぎる乳房と、女の秘所が露わになっている。
白百合姫を岩牢に幽閉した首謀者、人外の鬼女、妖鬼妃だった。
妖鬼妃は、山のような贅肉の塊の横に立つ。肉塊が首をもたげ、妖鬼妃の姿を見下ろす。
「マ、ズイ」
肉塊はもごもごと口を動かして、かろうじて人語を口にした。
「妖鬼妃ノ、乳ノホウガ、イイ」
「くふ、ふふふ。そうか、そうか」
妖鬼妃は楽しそうに笑いながら、肉塊の身体をよじ登る。肌蹴た着物をさらに大きく開き、大降りの鞠のような乳肉を肉塊に差し出す。妖鬼妃が自ら乳房を揉みし抱くと、ぷじゅるっ、と肉玉の先端から白汁がほとばしる。
「たぁんと、お飲み」
妖鬼妃に促されるまま、肉塊は紫色の乳首を口に含む。ぶじゅるるるっ、とはしたない音を立て、分泌される真乳汁をすすっていく。
「ンジュッ、ブヂュルッ、ンッ、ングッ。妖鬼妃ノ乳ガ、一番、ウマ、イ」
「おほほほ、ほ、ほほ。もっと飲んでたもれ。忌ノ輔」
一心不乱に妖女の母乳を求める巨躯に、白百合姫は見覚えがあった。山のような贅肉の塊には、わずかではあったが数日前に見た男の面影がある。
「希ノ輔、どの……っ!?」
呆然と肉塊の名を呼んだ白百合姫に対して、授乳する妖鬼妃がちらりと一瞥する。
「忌ノ輔。白百合姫が、呼んでおるぞ?」
「ンジュルルッ。シラ、ユリ、ヒメ? 誰ダ、ソレ? ソンナコトヨリ、妖鬼妃ノ、乳、モット飲ミタイ」
「おほほほほ。そうか、そうか!」
白百合姫に気が付く様子もなく、忌ノ輔と呼ばれた肉塊は眼前の豊かな乳房を求め、妖鬼妃はそれに応える。妖鬼妃はあざけりをこめた視線で、白百合姫を見下ろす。
「残念であったのお、白百合姫。忌ノ輔は、そなたのことなどどうでもよいそうじゃ。もはや助けを求めても、無駄かも分からぬ。くふふふ、ふ、ふふっ!」
妖鬼妃の嘲笑が、洞窟に響く。
「忌ノ輔。わらわとそなたの熱いまぐわいを、白百合姫に見せつけてやろうぞ?」
「ンアッ。白百合姫ハ、ドウデモイイケド、妖鬼妃ノコトハ、犯シタイ」
忌ノ輔は妖鬼妃に促されるまま、白百合姫のほうへ巨躯を振り向かせる。忌ノ輔が肉塊のような身体を動かすだけで、地響きがあがり、白百合姫にまで振動が伝わる。
忌ノ輔と正面から向かい合って、白百合姫は息を呑む。山のような巨体に膨れ上がった忌ノ輔は、服らしいものは身につけていない。病的に白くぶるぶると震える贅肉の塊から、一つ、硬質なものが突き出ている。
忌ノ輔の男根であった。獰猛に勃起したそれは黒檀のような色合いに染まり、腕ほどの太さがあり、ところどころに異様な節くれが入っている。まるで、鬼の金棒のような様相だった。
「妖鬼妃、ハヤク! ハヤクゥ!!」
「くふふふっ! 忌ノ輔、そう急くな」
赤子のようにぐずる忌ノ輔をなだめながら、妖鬼妃は自らの秘裂を指でかき回しつつ、ゆっくりと腰を下ろす。妖鬼妃の秘唇から淫蜜がしたたり、忌ノ輔の男根の上に落ちる。
やがて、牡牝の妖鬼の性器が触れ合い、ずにゅるっ、と音を立てて忌ノ輔の金棒が妖鬼妃の密壷に呑み込まれる。
「オオッ! オオォオゥ!!」
「はあっ! あふ、あ、うぁんっ!!」
忌ノ輔と妖鬼妃の嬌声が混じりあって、洞窟に響く。忌ノ輔の金棒はあまりに巨根すぎて、くわえ込んだ妖鬼妃の下腹部がぷっくりと剛直型に膨れ上がっている。
「フオッ! オォウッ! 妖鬼妃ノ、中ガ、一番イイッ!!」
「はふっ、ひあ、あっ! はあぁ、あっ、んっ! くふふっ! わらわもじゃ……忌ノ輔のモノが、一番よい!!」
妖鬼妃が肉塊の上で腰を振り始め、忌ノ輔もまた妖の蜜壷を下から突き上げ始める。二匹の妖の結合部から激しい水音が響き、淫らな飛沫が周囲に飛び散る。妖鬼妃の身体を壊してしまうのではないかと思うほどの勢いで、忌ノ輔は腰の突き上げを早めていく。
「妖鬼妃ッ! イキタイ! 妖鬼妃ノ、中デ、イキタイッ!!」
忌ノ輔が贅肉の表面に浮かばせた脂汗を飛び散らせつつ、わめく。
「はふっ、はひぃ、あ、はあん! んっ、くふっ、うぅん、はあっ! ふふふ。よいぞ、忌ノ輔。イッてたもれ。わらわの中に、出してたもれっ!!」
妖鬼妃は体重をかけて腰を落とし、忌ノ輔の鬼の金棒を根本まで蜜壷の中に納める。人外の動きで子宮口を亀頭に吸い付かせつつ、膣壁全体を使って陰茎を締め上げる。
「オオオウッ!! オオオァァオオオアォォォォォ!!!」
空気を振動させるほどの忌ノ輔の絶叫が、岩に囲まれた空間に響く。同時に、肉の金棒の先端が爆発する。噴火のごとく忌ノ輔の精汁が噴出していく。妖鬼妃の子宮と膣内に収めきれなかった放出液が妖女の淫蜜と混じりあって、牡牝の結合部からあふれ出す。
白百合姫は我も忘れて、発情した獣のような妖同士の情交に魅入っていた。
「はあ、あぁ、あんっ。おほほ、ほほほ。どうじゃ、白百合姫。これで分かったであろう」
勝ち誇ったように語りかける妖鬼妃の言葉に、白百合姫は我に返る。
「わらわと忌ノ輔は、夫婦となったのじゃ」
妖鬼妃が、白百合姫に宣告した。
「妖来香」へ
第二幕へ
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MC (洗脳・催眠)
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悪堕ち
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乱交
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母乳
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異種姦
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お姫様
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伝奇
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