Bitter Choco Liqueur
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ビターチョコリキュール
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「本郷院くん、交友録」
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epilogue
駅から徒歩十分ほどの三十階建ての高級マンション。その中でも、特に高取得者向けの一フロアがまるまる一世帯となっている一室。ダンスパーティが開けるんじゃないかと思うくらい、広いリビング。そこで、俺は、学校の制服を着たまま、一人で夕食のカップラーメンをすすっていた。
テーブルを挟んだ向かい側には、ホームシアターと見紛うばかりの大きさの壁掛けテレビが設置され、今は、ゴールデンタイムのバラエティ番組を映し出している。俺は、家具の質を見極める知識は持ち合わせていないのだが、今、座っているイスと眼前のテーブルも品の良い落ち着いた気配を持っていて、おそらくは相当な高級品であることがうかがえた。基本的に、リビングと寝室のほかは、キッチンと浴室程度しか利用していないが、このフロアには、まだ両手の指では数え切れないほどの部屋が空いている。もっとも、キッチンはもっぱらインスタント食品の調理にのみ利用され、バスルームの脱衣所には不精してできた洗濯物の山が鎮座していた。
「……こんなんで、いいのかなぁ」
俺は、一人でつぶやきながら、カップラーメンのスープを一気に飲み干した。
俺の名前は、本郷院昭義。この春に進学して、一人暮らしを始めた男子学生だ。こういう言い方をするのは何だが、俺の実家の本郷院家は、結構な規模の財閥で、俺はそこの一人息子ということになる。実際、子供のころから、ほとんど不自由を感じない生活をしてきた。ただ、名家の子息が通うような格調高い学校ではなく、普通の学校に通わせてもらったし、交友関係に関しても両親は自由にさせてくれた(その点は、本当に感謝している)。
それでも、何でも手に入る環境は、俺に漠然とした不安を抱かせた。そうでなくても、周りに流されやすい性格をどうにかしたいと思っていた俺は、進学に合わせて一人暮らしをしたいと両親に申し出たのだ。
両親は、わりとすんなりとOKを出してくれた。ただ、一つだけ「住むところと家具の類は、両親が手配する」という条件を出された。俺としては、最低限の条件でやりくりしながらの自活というものにあこがれていたのだが、やはり両親には親心というものもあるのか、この条件ばかりは譲ってもらえなかった。
そんなこんなで引っ越してきたのが、このモンスターサイズのマンション(五ツ星ホテル並みの調度品付き)というわけだった。というか、今も現在進行形でインテリアが充実しつつある。俺が学校に行っている間に、業者が管理者の許可をとって、家具を運び入れているのだ。今日など、今使っているものとは別に、新しいベッドが二つも運び込まれていた。予備用にしろとでも言うのだろうか? このままでは、本当にホテルにでもなってしまいそうな勢いだ。
「……いや、普通に考えて、これは甘やかされすぎだろ……」
俺は、カップラーメンの容器を始末しながら、立ち上がった。
「というわけで、今日から自炊に挑戦してみることにした」
翌日、俺はスーパーでニンジン、ジャガイモ、豚肉などを買い、それを詰めたビニール袋を片手に下校の路についていた。せめて、自分のできる範囲から自立を目指そうという魂胆だ。
「うん、それはとてもイイことだと思うよ」
俺と一緒に歩いていた、近所の知り合いの女の子……里奈が、相槌を打った。ランドセルを背負った里奈とは、たいてい帰り道で一緒になる。
「だいたい、お兄ちゃんは不健康すぎるんだもの。私も心配していたんだよ?」
「ははは。里奈に心配されるようじゃ、俺もおしまいだなぁ」
俺は、自分よりも明らかに幼い妹分の、姉のような言いぶりを軽く笑いながら聞いていた。
「それじゃ、お兄ちゃん。初めての自炊、がんばってね」
「おう。里奈も気をつけて帰れよ」
俺と里奈はマンションの前で別れた。俺は、小さな決意を胸に、マンションのエントランスをくぐって、自分のフロアへと向かった。
自宅の扉をくぐったとき、異常を感じた。空気が違うのだ。まるで、フロア中の窓を開け放って大掃除をしたかのような澄んだ空気が玄関を満たしている。男の一人暮らし独特の、なんというかよどんだ空気がなくっているのだ。足元を見ると、玄関を薄汚れたものにしていた泥も掃き清められている。
「なんだこりゃ?」
俺は、頭にハテナマークを浮かべながら靴を脱いだ。廊下を通って、リビングへ向かう。途中、脱衣所を覗いたら、洗濯物の山がきれいに消滅していた。そのまま、リビングのドアを押し開こうとした時。俺は、ドアの向こうに人の気配があることに気がついた。このマンションは防音も完璧なために、物音がしていても気がつかなかったのだ。
「誰か、居るのか……?」
ドロボウでも入ったのだろうか? いや、まさか、ドロボウは、玄関掃除をしたり、洗濯物の山を盗んだりはしまい。無難に、また両親が勝手にクリーンサービスを手配した可能性もある。とはいえ、どちらにしろ、惰性のままにしておいた一人暮らしの残骸を、完全に不意打ちで他人に見られるのは穏やかではない。俺は、意を決してリビングの扉を開いた。
「あら?」
そこには、台所のシンクに向かい食器を洗う妙齢の美女の姿があった。最大の問題は、その女性が小さめのエプロンドレスを除いて、一糸まとわぬ姿であることだった。エプロンドレスと脇の間から豊満な乳房がのぞき、わずかにウェーブのかかったボリュームのある髪の下で肩から背にかけての滑らかな曲線がむき出しいなっている。そして、俺の視線は丸見えの状態になっている白桃のようなお尻に引き寄せられた。
「……ぶッ!」
次の瞬間、俺は鼻から赤い液体を噴き出しながら、立ちくらみを起こしていた。
「大丈夫ですか? 昭義さま」
大量の鼻血を噴き出した俺は、彼女の手によってソファに座らされ、清潔なタオルを手渡された。鼻から余計な血が抜けたおかげか、少しばかり冷静さを取り戻しつつあった。
「で、あなたは誰なんですか?」
「申し遅れました。私、美冬と申します。本日付けで、本郷院家の方より、昭義さまの面倒を見るよう仰せつかり、参りました」
目の前の美女……美冬さんは、丁寧にお辞儀をした。美冬さんが身をかがめると、必然的にその深い胸の谷間がよく見えるようになり、鼻血が悪化しそうになってしまう。
「え〜と、それってつまり……」
「はい。昭義さま専属のメイド……ということになります」
美冬さんの頭には、メイドのヘッドドレスがつけられていた。
「旦那さま……昭義さまのお父様には、とても良くしていただきましたので、そのせめてもの恩返しと思いまして……昭義さまのお世話をできる日を心待ちにしておりました」
「あのさ、美冬さん」
「はい? なんでしょうか」
「俺の一人暮らしはどうなるわけ?」
俺の最大の懸案事項を聞いた美冬さんは、満面の笑みを浮かべて答えた。
「それでしたら、大丈夫です。私のことは、家具みたいなものだと思っていただければ」
そういう問題じゃないだろう……という俺の心の中の突っ込みを無視して、美冬さんは、すっと直立したまま、まっすぐに俺を見つめ返してくる。その生真面目なまでの姿と相反するような全裸同然の……見方によっては裸以上のいやらしさを含んだエプロンドレスの姿。エプロンドレスの薄い布の下には、重力に負けずに形作られた二つの球体が見える。その先端には、ツンととがった乳首と乳輪すら浮き上がっているようだ。美冬さんの股間の大事な場所も、わずかな面積の布がギリギリ覆い隠しているが、少しでも動けばその内側が見えてしまいそうだ。俺は、タオルで覆われた鼻の下を伸ばしながら、美冬さんの姿に見とれている自分に気づいて、あわてて目をそらした。
「美冬さん、もう一つ……」
「はい。なんでも仰ってください」
「その恰好は、何なんですか?」
「はい。その……昭義さまもお年頃だと伺っていましたので、欲求不満をためないためにも、アフターファイブはこのような格好がよいかと思いまして……」
美冬さんの顔が、笑みをたたえたまま少しばかり赤らんだ。
「普通の服に着替えてもらえません?」
俺の申し出を聞いた瞬間、美冬さんの表情が曇る。美冬さんは、落胆した顔つきで目を伏せた。
「……そうですよね。申し訳ありません。私のようなオバさんの裸、見たくないですよね……」
「鼻血が悪化しそうだからですッ!!」
俺の絶叫がリビングに響く。一瞬キョトンとした美冬さんは、俺の言葉の意味を理解するとパッと表情を明るくした。熟した身体つきとは正反対に、この人はまるで少女のように笑うことに気がついた。
「よかった……昭義さま、私に魅力を感じてくださるのですね」
美冬さんの顔と身体が、ソファに寄りかかる俺に近づいてくる。美冬さんの吐息がかかるほどの距離になり、花のような甘い香りが鼻孔をくすぐる。
「え……ちょっと、美冬さん!」
「大丈夫……鼻血なら、もう止まっていますわ。ほら……」
美冬さんは、俺の顔を覆っていたタオルをそっと取りのけた。確かに鼻血は止まっていた。下半身に血が集まっているせいだった。
「うふふ……立派ですわ」
美冬さんが俺の下半身を見つめながら、淫蕩につぶやく。ズボンの中では、牡の象徴が固くそそり立ち始めていた。美冬さんの手が、俺の股の間に伸びる。
「美冬さん……やめ……」
「遠慮なさることはありません。先ほども申し上げた通り、私は家具のようなものですから……」
んちゅ……美冬さんは、ズボン越しに俺の玉袋を妖しくマッサージしながら、柔らかい唇を重ねてくる。薄く塗られたルージュを俺の唇に滑らせると、俺の口内へと舌を伸ばし入れてきた。
「んん……!!」
「んふ。んちゅ……」
美冬さんのとろんとした瞳が淫欲をたたえながら、俺の視線をとらえる。口の中は、美冬さんの舌と唾液で、なすがままに蹂躙されていた。未経験のディープキスだけでも気が遠くなるほどキモチイイのに、加えて性欲の源泉を刺激する緩急のついた手の動きが、俺から抵抗する気持ちを奪い取っていく。
「んんん……ッ!!」
俺の下半身にさらに血が集まり、射精感が爆発しそうになるその瞬間、美冬さんは手と唇を離した。俺は、美冬さんとの唇の間にできた唾液の糸を目で追ってしまう。硬くなりきったペニスは、名残惜しそうにひくひくと震えていた。
「昭義さま……ひょっとして、ファーストキスでしたか?」
「え……何で……?」
「うふ。なんとなく、そんな気がしたんです」
美冬さんは、大きなテントを張っている俺の股間に視線を下ろす。
「ということは……こちらも初めて、ですよね?」
「……」
「昭義さまさえ、よろしければ……こちらの方も筆おろしさせていただこうかと思うのですが……」
ぼーっとした頭は、美冬さんの言葉を理解するのにわずかな時間を必要した。美冬さんの言わんとすることを理解した時、俺はすでに小さく首を縦に振っていた。美冬さんも、うれしそうに頷き返す。
「それでは、失礼いたしますわ」
美冬さんは、器用に俺のベルトをほどき、ズボンを脱がす。その瞬間、解き放たれた俺の暴走した肉の棒が天井を向いて飛び跳ねる。美冬さんは、俺のペニスにうっとりとした視線をからめながらすっと立つと、マイクロサイズのエプロンドレスの裾をそっとまくった。俺の視線は、その先にある女性の秘所にくぎ付けになる。ぼってりと赤く膨らんだ美冬さんの下の唇は、年齢を感じさせないほどに陰毛も薄く、キレイで……何よりも、そこからあふれ出た淫らな唾液でビショビショになっていた。
「美冬さん……」
「気持ち良くなったのは、昭義さまだけではありません……私、昭義さまのことを想像しただけで、イケる自信がありますわ」
顔に媚を浮かべながら、誇らしげに言う美冬さん。そのまま、ソファの上に膝を載せ、俺の身体に覆いかぶさってくる。美冬さんが荒く息をするたびに、甘い香りの吐息が俺の顔に吹きかけられる。
「それでは、昭義さまの童貞……私が頂きますわ……」
美冬さんはゆっくりと腰を下ろす。美冬さんの秘唇が、俺のペニスの先端に軽くキスをしたかと思うと、次の瞬間には、もうズブズブと飲み込まれていった。途端、熱く絡みつく快感が、下半身から俺の全身に駆け巡っていく。
「う、うあぁッ!!」
「あぁ、イイ……」
快感に、俺は絶叫を、美冬さんはうっとりとしたため息をこぼす。強烈すぎる初体験に目を白黒させる俺を横目に、美冬さんはエプロンドレスの胸元をはだける。明らかに大きすぎる二つの乳房が、俺の目の前で解き放たれ、ブルンと跳ねる。
「こちらも楽しんでくださいませ」
「んぷ!?」
美冬さんは、俺の顔に乳房を思いっきり押しつけてきた。熟したメロンのような大きさで、マシュマロのようなとろける柔らかさを持った二つの球体に俺の口と鼻はふさがれる。文字通り、呼吸困難になりながら、乳房の谷間からあふれ出す官能の香りと、下半身から伝ってくるしびれる快感は、俺の脳髄を蕩かしていく。知性は幼児並みに退行し、身体の動きは本能のみが支配していく。俺は、欲望に突き動かされるまま、美冬さんのおっぱいの先端を探し出すと、ツンととがった乳首を口に含み、赤ん坊のように、それ以上に貪欲に吸い始めた。
「んあ! 昭義さま、乳首がイイです……もっと吸ってくださいませ!!」
美冬さんが甲高い歓声を上げる。俺が、その言葉に応えるように乳首を歯で甘噛みすると、快感から逃れようとするように身をよじる。その動きが、腰の複雑なグラインドとなって、俺のペニスにさらなる快感をもたらす。美冬さんになされるままだった俺は、いつの間にか自らが主導となって腰を突き上げていた。
「んあ! あぁッ!!」
俺の上で、激しく身を弾ませる美冬さん。俺は、彼女の尻肉を両手でつかめて鷲掴みにする。張りのある官能的な触感を手のひらに感じながら、自らの牡の象徴が美冬さんの女性器のさらに奥深くに埋没するように力を込める。美冬さんの膣内も、その行為を歓迎するかのように妖しくうごめき、キュッと俺の男根を締め付けてくる。俺は、全身の血液が下半身へと集まっていくかのような感覚を味わっていた。
「昭義さま、私……私、イキますわッ!!」
美冬さんは叫ぶと、ビクビクと身体を震わせながら背筋をのけぞらせた。その瞬間、美冬さんの中の締め付けが一層強まり、俺のペニスから何かを絞り取るかのように肉壁をうごめかせ始める。
「俺も……俺も、イクっ!!」
俺の下半身で、こらえていた射精感が爆発した。いままで経験したことのない解放感が背筋を突き抜けていく。気がついた時には、美冬さんの胎内へ向けて大量の精液をドプドプと注ぎこんでいた。
激しい行為が終わり、俺はようやく冷静さを取り戻す。全身には、心地よい余韻と虚脱感、それに初対面の女性と交わってしまった罪悪感がないまぜにになって漂っている。当のお相手の美冬さんは、名残惜しそうに半身を上げると俺の方を向いてにっこりとほほ笑んだ。
「昭義さま、今日からよろしくお願いいたしますね」
俺がぼーっとしている間に、美冬さんはテキパキと情事の後を片付け、夕食の支度にとりかかる。結局、俺が帰り道に買った食材は、美冬さんの手によって美味しいカレーになったのだった。
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