Bitter Choco Liqueur
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ビターチョコリキュール
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「瞳の魔女」
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epilogue
「カズヤ! ホラ、起きなさい!!」
誰かが、俺の肩をゆすった。あくびをしながら、突っ伏した机から顔を上げると、俺を睨みつけるクラスメイトのカスミと目が合った。放課後の教室、窓から西日が差し込み、掃除当番が箒を手に動き回っている。
「アンタも、掃除当番でしょうが」
カスミは、俺に箒を突き出してきた。
「ふぁ〜 眠い……」
俺は、級友に合わせて、またあくびをしながらのろのろと箒を動かす。ダチの1人が声をかけてきた。
「なんだ? カズヤ。またバイトか?」
「あぁ、朝は新聞配達、夜はこれからコンビニだ……授業中しか寝れないっつうの……」
俺は、安らかな眠りを妨げてくれたカスミの背に、恨みの視線を投げかけた。すぐに、気付いてこちらを睨み返してくるが、目をそらす。
「ところでよ。おまえ、あのウワサ知ってるか?」
「あ? 何の話だ」
「いやよ。最近、学校の近くで痴女が出るらしいぜ」
どうやら、年頃の男子が好む猥談の類らしい。
「でもよ。そういうのって、たいていブスかババアってオチじゃねえか」
「いや、それがよ。スゴイ美人だって話だぜ? マジで」
「つっても、当てにならないウワサじゃなあ……あんまし、関係ねえ話だろ?」
「……おまえ、夢がないヤツだなぁ」
そうだ、俺には関係のない話。とりあえず、バイトして一人暮らしの生活費を稼がねばならない。カノジョでも作れば楽しいのかもしれないが、デートなんてしているヒマもなければ、金もない。
「それじゃ、俺、先に行くわ。バイトあるしさ」
「おう、気ぃつけてな」
俺は、一足先に掃除を切り上げてばっくれることにした。
この時間に学校を出れば、一度アパートまで戻って荷物を置いてからバイト先に行ける筈だ。できるなら、一服もしたいところなので、俺は近道を通ることにする。線路を横切る、長くて薄暗くて汚い地下道だ。正直、何か出てきそうな気味の悪いところなので、仲間内でも通るヤツは少ないが。
「こんにちは」
「……!?」
うつむいて歩いていた俺は、前から突然声をかけられてハッと顔を上げる。この地下道で、人とすれ違うなんて、正直、年に数回あるかも分からない。声をかけられるなんて、初めての経験だ。
「……こんにちは」
声の主は、再び俺に声をかけてきた。目の前にいたのは、若い女性だった。スーツを着こなしていて、OLに見える。スラリとしていてスタイルがよく、さらさらと流れるキレイなショートヘア、透き通るような黒い瞳、俺よりも少し背の高い理知的な印象の美人がそこにいた。俺は、一瞬見とれてしまう。
「少しだけ付き合って、ね?」
彼女はそう言うと、俺の瞳を覗き込んできた。その視線に吸い込まれるように、俺の意識はそこで途絶えていった。
女性は、目の前に虚ろな瞳で立ちすくむ男子学生を見つめていた。
「ねぇ、私の声が聞こえるかしら?」
「……はい……」
女性の問いかけに、男子学生は弱々しく答えた。女性は、にこりと微笑を浮かべる。
「いま、お暇だった? それとも忙しい?」
「……7時から、バイトがあります」
「そう。それじゃ、手早く済ませましょう……あなたも、リラックスして楽しんでね?」
「……?」
虚ろなまま、戸惑いの表情を浮かべる男子学生。女性は、笑顔のまま、左手を男子学生の頬にそっと添えた。一歩前に踏み出し、二人の体を近づかせると、唇を重ね合わせる。さらに、ただのキスでは終わらせず、半開きだった男子学生の唇の間に舌を割り込ませ、舌と舌を絡め合わせるようにして激しく口内を蹂躙していく。右手は、男子学生のズボンのチャックを下ろすと、股間の中へ潜り越せる。巧みに蠢かせ、性感帯を刺激していくと、すぐにその股間は膨らみあがっていった。その様を確かめた女性は、唇を離し、男子学生の肩に腕を回すと、頬を赤らめながら口を開いた。
「ひょっとして、彼女とかいるのかしら?」
「……いいえ」
「それじゃあ、欲求不満とか溜め込んでいたり?」
「……」
男子学生が、返事に詰まった。
「ね、教えてくれる?」
女性が瞳を覗き込みながら言葉を囁く。その言葉は、砂に水が染み込むように、男子学生の精神の奥深い部分へと溶け込んでいく。
「……はい、欲求不満、溜まっています」
その返答を聞いた女性は、満足げに頷いた。
「これから……あなたの欲望を私に吐き出して、お願いね?」
女性は、膝を突くと男子学生の股間の前に顔を持ってきた。するりと男子学生の下着をずらすと、もう硬くなったペニスが勢いよく飛び跳ねる。それをウットリした表情で見つめると、先端に軽く接吻した。甘美な刺激に、男子学生は小さくうめいた。
「……うぅ」
「ウフ。これから、もっとすごいわよ」
女性は、そう言うとパクッと男子学生のペニスを飲み込んでしまった。舌が、まるで蛇のように動き、ペニスへ絡みついていく。滑りが良くなるように唾液を塗りこみ、じっくりと味わうように舐めあげていく。男子学生には、断続的に快感が与えられ、地下道の壁にもたれかかりながら、喘ぎ声をもらす。
「……はぁ、キモチ、イイです……」
男子学生は、半ば無意識に女性の顔を両手でつかむと、腰を前後に動かし始めた。そそり立ったペニスが、女性の喉まで突き刺さるように激しく動く。普通ならむせかえっても良さそうなものだが、女性は動じず、それどころかその蹂躙をむしろ歓迎するかのように、喜色の表情を顔に浮かべ始める。男子学生の肉欲に答えるように、女性もまた顔を激しく動かしてペニスへ少しでも多くの快感を送ろうとしていた。
「……イク、イきます!!」
男子学生は、限界に達した。女性の口内の奥深くにペニスを突き刺したまま、射精を始める。今までで、一番多くの精液がペニスの先端から吐き出されていく。女性は、至福の表情を浮かべたまま、精を口の中で受け止めていく。一滴もこぼすことなく、女性は大量の精を喉を鳴らしながら飲み干していった。
「あはぁ、美味しかった……」
女性は、満足げに感嘆のため息をついた。男子学生は、荒く息をつきながら地下道の汚い壁に身を預けるままになっている。女性は、男子学生のあごに手を添えると、その瞳を覗き込んだ。
「さぁ、私の声が聞こえるかしら?」
「……はい、聞こえます」
「よく聞いて? あなたは、ここで起こったこと、私の顔も忘れてしまうの、いい?」
「……はい、忘れます」
「そして、もう、この地下道へは近づかなくなる。いいかしら?」
「……はい、近づきません」
「それじゃあ、私があなたの視界から消えたら、あなたは目を覚ますわ」
「……はい、わかりました」
「ウフ、とっても美味しかった。ありがとう……さようなら」
女性は、少しだけ物憂げな笑顔でそう告げると、男子学生のもとを後にした。
俺は、フッと我に帰った。気がつくと、薄汚れた地下道の中に立っていた。何かあった気がするのに、何かがなんだか思い出せない。時計を見ると、18:40。ヤバイ。バイトに間に合うには、アパートに戻っているヒマはなさそうだ。俺は、カバンを掴むとそのまま走り出した。
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