Bitter Choco Liqueur
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ビターチョコリキュール
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「堕転流娼【堕転編】」
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epilogue?
空は黒く厚い雲に覆われていた。季節外れの冷たい時雨が、しとしとと降り注ぐ。私は藍色の傘をたたみ、威圧的なほどに豪奢なマンションのエントランスをくぐる。
立地条件がよく、内装も、清掃も、セキュリティもよく行き届いているのが分かる。私は灰色のコートから雨水を滴らせながら、エレベーターに乗った。十一階のボタンを押す。
扉が閉まり、音もなくエレベーターが滑り出した。各部屋の防音が完璧すぎて、わずかな人の気配すら感じない。まるでゴーストタウンだ。巨大な墓標のようでもある。
目的の階に到着すると、憂鬱と疲労で鉛のように重い足を引きずり、自分の部屋を目指す。ドアのロックを開け、今日から自宅となる空間へと足を踏み入れる。
がらんとした玄関に傘と旅行カバンを無造作において、グレーのレインコートと靴を脱ぐ。長い廊下を歩いてリビングに向かう。
玄関も、居間も、洗面所も、私がたった一人で暮らすには何もかも広すぎる。あらかじめ頼んでいた業者は、照明も、家具も、じゅうたんに至るまで全て完璧に用意していた。
そのことが、かえって皮肉に感じられた。私は、泣きたくなった。いつものように、瞳から涙は出てこなかった。
私の名前は片野瀬愛華。三年ほど前に離婚した。結婚していた頃の名字は、御田良木という。
私は子供の頃から、厳格に親に育てられた。自分のすべきことは周りが決めるのだと思っていたし、事実、結婚までそうだった。
私の結婚生活は初めから上手く行かず、一人息子が生まれこそしたが、前夫は浮気を繰り返した。
十年以上、不義理にさらされるうちに耐えられなくなった私は、夫に強く抗議した。すると、逆に私が親族一同から非難された。
由緒ある資産家を自認する片野瀬、御田良木両家の親族は、妻が夫に異を唱えること認めはしなかった。
それから離婚まではあっと言う間だった。不義理を働いたのは、私だということにさせられた。反論は許さぬ、暗黙の空気があった。大学生だった息子は御田良木家方に引き取られ、私との接触は禁じられた。
お金には困らない。手切れ金と口止め料ともとれる高額の慰謝料が、毎月口座に振り込まれる。
もっとも、それで心が晴れるわけではない。人はパンのみで生きるものではない。今まで言われるままに生きてきた、その仕打ちが今の有様だというのか。
知り合いに長期の海外旅行を勧められ、今日、帰ってきた。私の心の抑圧に対しては、何の解決にもなりはしなかった。
南海のまばゆい日差しも、壮大な自然の造形も、優美な姿を今に残す歴史遺産も、私には虚構のようにしか感じられない。
私はリビングの窓ガラスの向こう側に、ビルの狭間に垂れ込めるような重い曇天を仰ぐ。
「おかえりなさいませ。奥様」
突然、背後から声をかけられた。私は背筋をこわばらせつつ、慌てて後ろを振り返る。先ほどまで人の気配など感じなかったのに、そこには一人の女性がたっていた。
彼女は長い黒髪を揺らしながら、深々と頭を下げる。シックな紺色のワンピースに白いエプロンドレス、頭にはフリル付きのカチューシャ。メイドの衣装に身を包んだ女性は、ゆっくりと顔を上げる。
「今日から奥様の身の回りの世話をさせていただきます。メイドの時雨真理恵と申します」
切れ長の瞳は伏せたまま、よく通る透き通った声で言った。
「時雨? 変わった名字ね……」
「はい。まるで今降っている雨のようでしょう?」
私の呟きに、真理恵と名乗ったメイドが笑う。繊細だがどこか無機質な、イギリスの博物館で見た大理石の彫刻のような微笑みだった。真理恵が、スレンダーな身体つきの長身で、私よりも背が高いことにも気がつく。
「……待って。私、家政婦の手配なんかしたかしら」
「奥様、お忘れでしょうか?」
私が自問すると、真理恵はどこか無感情な声音で問い返す。
使用人なんて雇っただろうか。記憶にはないが、離婚して以来、無意識のうちに何かをしてしまうことは多い。私ではなくて、マンションの管理人か不動産屋が、いらぬ気を使ったのかもしれない。
思考を巡らせるうちに、段々と考えるのも面倒くさくなってきた。この女性の顔を見ていると、細かいことがどうでもよくなってくる。結婚以来人嫌いになっていた私にとって、真理恵と名乗るメイドが嫌悪感を覚えないタイプだったことも幸いだった。
「良いわ。この際、どっちでも」
「左様でございますならば、早速、お食事の用意をいたします」
「ええ、お願い」
どうせ一人だったら料理する気にもならなかったのだ。ちょうど良い。キッチンに向かう真理恵の背を見送って、私はリビングの椅子に腰を下ろす。
何をするでもなく、窓ガラスの外側でしとしとと降り注ぐ雨を見つめた。灰色の街を濡らし、灯火をぼやけさせる冷たい雫は、涙のようだ。
ほどなくして、真理恵が料理をテーブルの上に料理を運ぶ。茶碗の中には湯気を立てる艶やかな白米、大葉を添えたマグロとエビとホタテの刺身、青菜のおひたし、根菜の煮付け、茶碗蒸しに味噌汁といったメニューが並んでいく。
「海外からの帰りと聞いておりましたので、和食がよろしいかと思いまして」
真理恵の言うとおり、久方ぶりに嗅いだ味噌と醤油の香りに、軽いノスタルジーを覚える。
「いただくわ」
「はい」
私は箸を取り、茶碗の中のご飯を口の中に運ぶ。とたんに郷愁の香りは消え去ってしまう。味がしないのだ。
真理恵が悪いのではない。数年来、こうなのだ。理性は美味しいのだろうと考えているが、感情が全く励起しない。ただ、義務的に咀嚼し、機械的に嚥下する。
必然的に、食欲もわかない。私は、目前の料理を半分以上残して、箸を置いた。
「お口に合いませんでしたか?」
事務的な調子で、真理恵が尋ねる。
「食欲がないのよ」
私が端的に返事をすると、真理恵は思案げに沈黙する。やがて、再び口を開いた。
「長旅の疲れが出ているのでは?」
「そうかもね」
「私に、ご提案があります」
真理恵の意外な返答に、私は彼女の顔を仰ぎ見る。
「食事の片手間に、お風呂を沸かしておきました」
「手際の良いこと」
「もし奥様さえよろしければ、浴室にて私がマッサージして差し上げようかと思うのですが」
私は真理恵の申し出に逡巡した。離婚した夫の浮気が発覚して以来、あの人はおろか、第三者に身体を触られることを拒絶するようになっていた。
「そうね……お願いするわ」
私は、自分でも意外な返事を口にしていた。普段は伏せている真理恵の瞳に見つめられると、否認という選択に意識が向かなくなるようだった。
「それでは、奥様。どうぞ、こちらへ」
私は真理恵に促されるまま、浴室へと向かった。
私は脱衣所で服を脱ぎ、籐のかごの中へ放り込む。浴室とを隔てる擦りガラスは、温かい蒸気に濡れてる。
「いくら女同士で使用人とは言え、赤の他人の前で裸になるのは抵抗あるわ」
私はベージュの下着を外しながら、廊下で待つ真理恵に声をかける。
「タオルを巻いていただいて構いません。私も、そうするつもりです」
ショーツを脱ぎ捨てながら、戸棚の上にたたまれたバスタオルに手を伸ばす。たるんだ乳房と腹の肉を白い布の下に覆い隠した。
浴室に踏み入れると湯気の粒が私の身体を包み込む。橙色の照明と、薄紅色のタイルの色彩が柔らかい。サウナのように温められた浴室の温度を感じて、私は雨に打たれて冷えきっていた自分の身体をようやく認識する。
背後で物音がした。私と入れ替わりで、真理恵が脱衣所で服を脱いでいる。やがて、私同様タオルを体に巻き付け、長い髪を頭上で束ねた真理恵が入ってきた。
浴室には、二人が入ってもなお余裕が残るほどの広さがあった。
「こちらに、うつ伏せになって寝てください」
真理恵がビニール製のマットを床に広げながら、指示する。私は、黙って真理恵の言葉に従う。
「マッサージするにしても、お風呂場でする必要なんかあったのかしら」
自分の乳房を押しつぶすような格好で身を横たえながら、誰に問うでもなく私はつぶやいた。
「体温を暖めながらのほうが、肉体のこりがよくほぐれるんです」
返答を述べながら、真理恵の親指が私の背に添えられる。凝り固まった筋肉を探り当てた指先に、真理恵の力と体重がかけられる。
「ん……っ」
私は小さくうめき声をこぼす。心地よく控えめな鈍い痛みが身体に響く。真理恵の指が小さく円を描きながら、首の付け根から背筋を沿って、腰へと降りていく。
「あ、ふぅ……」
肺の中にたまっていた淀んだ空気を押し出されるようだ。親指が通った後を中心に身体がじんわりと温かくなる。筋肉がほぐれていくのが、自分でもわかった。
私は力仕事もしないし、ディスクワークだってない。それでも、行き場のない怒りと無力感に数年来さいなまされるうちに、全身の至る所が強ばっていたのだろう。
「はひっ……ふあ……っ」
真理恵の指が、私の背中を何度も往復するうちに、私の身体が熱くなっていく。血流が良くなっているのだろうか。肌から浮き出た汗が浴室に漂う蒸気の雫と混じり合い、身にまとうバスタオルをぐっしょりと湿らせていく。
「奥様。仰向けになってください」
「え……ぁ……はい……」
頭までのぼせ上がってきた私は、言葉の意味も考えられぬまま、真理恵の指示に従う。促されるままに、体位を入れ替えて天井を向く。
水分をたっぷりと吸ったバスタオルが私の身体に密着し、バストからウェストにかけてのボディラインを浮き出させている。
「こちら側もほぐして差し上げますね」
真理恵の両手が私の上半身に伸びて、身体に触れる。
「ひゃあっ! ん……っ!?」
私は思わず身悶える。真理恵の両手が、私の乳房を鷲掴みにしていた。驚愕する私に構うことなく、真理恵は両手の腹で乳肉をこね回し始める。
「んっ、はぅ、ひぁ……っ! ま、真理恵……あなた、いったい何を……はぁんっ!!」
「マッサージですよ。奥様?」
「やめて……んっ! は、恥ずかしい……ふあっ!?」
「大丈夫です、奥様。とってもお美しいですよ……」
一瞬、真理恵の口元が淫靡に歪んだ気がしたが、湯気に覆われてよく見えない。腰をくねらせながら身悶える私を意に介することもなく、真理恵はミルクタンクへのマッサージを続けていく。
弾力を十分に確かめた後は、球肉の側面に手を当てて、形を整えるように。さらには、ウェストを全般的にほぐしつつ、余分な肉を胸部へと集めるように。
真理恵の手のひらが、私の身体の上を這い回るたびに、私の身体は感度を増していく。乳肉をなでられるたびに、前の旦那に抱かれても感じることのできなかった甘いさざ波が全身に広がっていく。
「さ、奥様。もう一度、うつ伏せになってください」
「……ふぁい」
半ば茫然自失となって、名残惜しささえ覚えながら私は真理恵の言葉に従う。私の肉体の下敷きになった二つの乳肉は、心なしか張りを増し、サイズまでも大きくなっているような気がする。
「はぁ、はあ……っ。はふぅ……」
浅く短い吐息をはきながら、私は蕩けるような余韻に意識をたゆたわせる。と、下半身に突然甘い衝撃が走った。
「あ……っ! ひゃあっ!?」
真理恵が、今度はヒップのマッサージを始めたのだ。触れられただけで嬌声を上げてしまうほど、私の肉体は敏感になっている。
私はじっと耐えるなんてこともできず、まな板の上の魚のように身をよじる。真理恵は気に止める様子もなく、弾力のある尻肉の上に手を滑らせ、周囲の余計な肉をヒップへと寄せ集めていく。
バストの時もそうだったが、まるで私の肉体を再形成しようとするかのような動きだった。
「では、仕上げに入ります」
「はひっ!? ひゃあ、ぁ、ふぁあっ!! あ、はあぁ、あ、ふぁんっ!!!」
真理恵の抑揚のない声が聞こえたかと思うと、尻肉マッサージ以上の悦楽電圧が下半身に発生した。真理恵の指が、私の女性としての穴に入り込んだのだ。ぷしっ、と音を立って、牝の体液があふれでる。
夫と離婚して以来、いや結婚しているときからろくに愛されなかった秘穴が、真理恵の指にえぐられて、あろうことか肉の歓喜にふるえている。
「や、ひゃあっ! ぉ、お願い……やめてぇ……そこは、はうっ! き、汚い……のおっ、んんんっ!!」
「ご安心ください。汚くなんてありません。とてもきれいで、具合がよいですよ。それに、もし汚いのでしたら、なおのこと念入りにいたしませんと」
私の本能的な抵抗などほとんど意味をなさないまま、真理恵の指がますます深く私の内部へと埋没していく。やがて真理恵の指先が、私の肉壷の中に眠っていた悦楽のスポットを見つけだし、ぐりぐりと強く圧迫する。
「あふっ、あぁあっ! はひっ、やっ、やあっ!! わ、私、あ、ぁあ、はふぁああぁぁぁあああっ!!?」
私は絶叫した。股間から、おもらしのように体液が吹き出して、真理恵の指を汚した。これがエクスタシーだと気がつくのに、数秒の時間が必要だった。数年来、もしかしたら十数年来かもしれない肉の悦びに私は戸惑いながらも、そのまま意識を失った。
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